2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K07049
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
下川 周子 国立感染症研究所, 寄生動物部, 室長 (60708569)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アレルギー / アニサキス症 / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
アニサキスはクジラなど海棲哺乳類に寄生する寄生虫であり、その幼虫は魚介類に寄生している。ヒトはアニサキス幼虫が寄生する魚を生食すると腹痛や下痢、嘔吐などのアニサキス症を引き起こす。レセプト解析によると、我が国のアニサキス食中毒の患者は年間7000人以上と推計されており、ノロウイルス、カンピロバクターを抜いて第1位となった。急性腹症として開腹手術を要する激しい症状を起こすヒトもいる一方で、胃内視鏡検査でアニサキスがいるにも関わらず症状を示さないヒトもいる。また、魚の生食をしないヨーロッパでアニサキスがアレルギーを起こす病原体として知られていることから、我が国におけるアニサキス症がIgE抗体を介した1型アレルギーの側面を持っていることが示唆される。 我々は昨年度までに、アレルギーとしてのアニサキス症のマウスモデルを作成し、アニサキスの分泌物(ES)で免疫したマウスでは、粗抗原(CA)で免疫したマウスと比べて、その後アニサキス虫体でチャレンジすると血中のIgEの濃度が上昇することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の予定通り、分泌抗原(ES)と粗抗原(CA)の成分の違いを解析中である。同時に、胃内細菌叢の解析も行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的な解析が終わったため、今後は、検出された物質のうち「どの物質が血中IgEの上昇に関与しているのか」を明らかにするため、1つずつマウスへの投与実験を行う。
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Causes of Carryover |
キャンペーン期間内に外部発注をしたため、想定より安い価格で済んだ。残金は次年度の消耗品に充てる。
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