2022 Fiscal Year Research-status Report
Mouse model and omics analyses exploring bacterial and host factors involved in pathogenesis of MAC lung disease
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22K07065
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Research Institution | 公益財団法人結核予防会 結核研究所 |
Principal Investigator |
瀬戸 真太郎 公益財団法人結核予防会 結核研究所, 生体防御部 免疫科, 科長 (50383203)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肺MAC症 / マウスモデル / トランスポゾンシークエンシング / RNAシークエンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにマウス肺内で定着して感染成立を行うヒト肺MAC症臨床分離株を4株単離している。これらの臨床分離株の全ゲノム配列の決定を行った。また、それぞれの臨床分離株のトランスポゾン(Tn)ライブラリーを構築した。トランスポゾンシークエンシング(Tn-seq)を行い、高密度なTn挿入を確認した後に、培地上での増殖に必須な遺伝子を決定した。増殖に必須もしくは欠損によって増殖に阻害が生じる遺伝子は計300-400遺伝子であり、臨床分離株ごとに異なることが明らかになった。本研究結果から、新規創薬標的として可能性のあるMAC菌遺伝子を見出すことができた。また、肺MAC臨床分離株をマウスに感染させて、感染肺のRNA-seqを行った。感染肺ではTh1、Th17などによる炎症に関わる遺伝子群の発現が亢進していることを明らかにした。本研究成果は、ヒト病態を反映する肺MAC症マウスモデルの構築を促進するとともに、ヒト肺MAC症を含む肺NTM症における難治化、重症化に関わる菌、宿主因子の探索のための基盤形成に寄与する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目標である肺MAC臨床分離株のTNライブラリーの作成、およびTn-seqを行った。また、肺MAC臨床分離株を用いたマウスモデルにおける感染肺のRNA-seqを行い、臨床分離株特異的な免疫反応を見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
肺MAC臨床分離株のTnライブラリーを感染させて、マウス肺内での増殖に関与する菌因子の同定を行う。また、マウス肺内で定着、感染成立する肺MAC症臨床分離株をさらに同定して、感染マウス肺内での免疫反応の詳細を明らかにする。
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Causes of Carryover |
ほぼ計画通りに研究費を使用した。 次年度使用額として生じた2,310円は物品費などに充てる。
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