2022 Fiscal Year Research-status Report
HTLV-1感染細胞を腫瘍化に導く宿主クロマチン環境の解明
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22K07091
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
三浦 未知 川崎医科大学, 医学部, 助教 (70912369)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | RNA FISH / マルチプレックス / インフルエンザウイルス / RNA核外輸送 / heterogeneity / HTLV-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画1年目である2022年度は、固定した細胞内のRNAを多重に蛍光染色して多種類のRNA分子を一度に同一細胞で検出する実験系の立ち上げを行った。この実験系を、まずは細胞質が広く観察できる肺がん由来の接着細胞を用いて、インフルエンザウイルスを感染させ、転写されたウイルスmRNAの検出を試みることでテストした。この実験系による検出の結果は、ground truthとしている従来の単一蛍光染色によるsmFISHの結果とよく一致し、今回立ち上げた実験系の正確性を確認することができた。なおspin-offの成果として、ここで行ったインフルエンザウイルスmRNAの検出に基づいて、ウイルスmRNAの細胞内分布のばらつきからmRNAの核外輸送速度を推定する理論モデルを着想して発表した(Miura et al. 2023. bioRxiv 2023.04.07.536075)(eLifeに掲載予定)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の1年目で実験系をおおむね立ち上げることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今回立ち上げたマルチプレックスRNA FISHをHTLV-1感染細胞に用いる。リンパ球は細胞質が小さいため、蛍光シグナルの強度を上げること、細胞のバックグラウンドを下げること、画像解析の精度を上げることが必要になると思われる。
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Causes of Carryover |
研究を3年に渡り継続的に行い最終的に成果を上げるため、慎重かつ計画的に研究を行った。そのために1年目で若干の残額が生じた。この残額を含めた助成金は計画に基づき、次年度以降DNAプローブの購入などに使用する。
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Research Products
(3 results)