2022 Fiscal Year Research-status Report
ウイルス複製における宿主因子PI4KB/OSBP機能の解明
Project/Area Number |
22K07107
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
有田 峰太郎 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 室長 (70356244)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | エンテロウイルス / 宿主因子 / PI4KB / OSBP / 阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
OSBPのリガンド結合ドメインの構造を決定し、これまでに同定していたOSBP阻害剤T-00127-HEV2の結合に影響しうるアミノ酸残基置換(L590W, M446W)を同定した。L590W置換は、リガンド結合ドメインの発現レベルを上昇させることで、T-00127-HEV2およびその他のOSBP阻害剤に対して見かけ上の耐性を与えることが明らかになった。一方、M446W置換は、T-00127-HEV2のリガンド結合ドメインへの結合を阻害することが明らかにされた。M446W置換はT-00127-HEV2に特異的な耐性を与えたことから、M446WのT-00127-HEV2への相互作用はこの阻害剤に特異的なものであることが示唆された。このことを利用して、M446W置換を持ったOSBP変異体を高発現させることで、ウイルス複製を促進するために必要なOSBPドメインを同定することができる測定系を作成した。この系を用いて解析したところ、OSBPの脂質輸送活性に必要であるPHドメインとリガンド結合ドメインについてはウイルス複製の促進に必要であることが示された。一方、OSBPを小胞体に引き止めるためのVAPA/VAPBへの結合に必要なFFATモチーフや2量体化に必要な領域はウイルス複製を促進するためには必要でないことが明らかにされた。これらの結果から、ウイルス複製においては、OSBPはVAPA/VAPBを介して小胞体に結合することは必要ではなく、ウイルス側の因子やそれに伴うPI4Pの産生がOSBPのウイルス複製膜への局在および活性に必要とされることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に変更はない。
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Strategy for Future Research Activity |
特に変更はない。
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Causes of Carryover |
年度末未納品等にかかる支払いが、次年度4月1日以降となったため。
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