2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of next-generation CAR-NK cell immunotherapy against solid tumors
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22K07137
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
佐古田 幸美 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30629754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉田 耕治 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00615841)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CAR-NK細胞療法 / 固形がん |
Outline of Annual Research Achievements |
固形がんに対して安全かつ強力な治療効果を誘導できる「次世代型他家CAR-NK細胞療法」の開発を目指し、2022年度はまずヒトPBMCを用いてIL-7サイトカインとCCL-19ケモカインの両方を同時に産生できる能力を搭載した「7x19 CAR-NK細胞」及びこれらのサイトカインやケモカインを産生しない「従来型CAR-NK細胞」を作製した。いずれも30%程度又はそれ以上の安定したCAR遺伝子の導入効率を認め、上清中のIL-7やCCL-19産生も確認できたことから7x19 CARコンストラクトはT細胞だけでなくNK細胞についても問題なく遺伝子導入できることが確認できた。 2023年はin vivoにおけるがん縮小効果を検討するため、まず免疫不全マウスを用いて標的がん抗原を発現するヒト由来のがん細胞を接種したところ免疫不全マウスに問題なく生着することを確認でき、免疫不全マウスを用いた固形がんのマウスモデルを確立した。次に「7x19 CAR-NK細胞」および「従来型CAR-NK細胞」を作製し、標的がん抗原を発現する腫瘍細胞とin vitroで腫瘍細胞の殺傷効果を誘導できることを確認のうえ、担癌マウスにCAR-NK細胞を投与しin vivoでの治療効果を検討したところ、弱いながら「7x19 CAR-NK細胞」および「従来型CAR-NK細胞」においてCARを遺伝子導入していないNK細胞と比較しmildな腫瘍抑制効果を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り免疫不全マウスモデルを用いたvivoの評価まで進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年は、固形がんのマウスモデルにおける「7x19 CAR-NK細胞」を用いた治療法の開発として、免疫不全マウスに内因性T細胞としてヒトPBMCを併用投与することでマウス体内の免疫細胞の動員によるがん縮小効果の増強を検討するとともに、異なる作用機序を有する治療法を併用することでの治療効果の増強を目指す。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通り使用したものの見積もりとの差異により差額が生じた。
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