2023 Fiscal Year Research-status Report
白血病における腫瘍抑制マイクロRNA let-7の新規制御機構の解明と治療応用
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22K07226
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
栗本 遼太 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10753957)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | microRNA / RNA結合タンパク質 / RNA / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
ZNFL7の持つmicroRNA制御機構の解明と、このZNFL7を介した創薬基盤の確立を目指した研究を行った。 1). ZNFL7の機能解析:ヒト白血病細胞株においてeCLIP解析を行った。その結果、複数のmicroRNAとの結合が認められ、複数のlet-7ファミリーとの結合が認められた。 2). ZNFL7の腫瘍増殖、幹細胞性への影響の検証:ZNFL7の白血病への影響を評価し、ZNFL7が白血病発症に対して抑制的である可能性が示唆された。 3). RNA結合タンパク質 CLIP網羅解析:TruB1やZNFL7で用いた方法論を応用して、様々なRNA結合タンパク質を標的に網羅的なCLIP解析を行った。ZNF結合タンパク質100遺伝子、RNA修飾酵素108遺伝子について、ゲノム編集を行い、成功した遺伝子に対してその結合パートナーを決定するCLIPスクリーニング解析を実施した。その結果、腫瘍の浸潤に関わる上皮間葉転換(EMT)に関わるmRNAと結合していた。このtRBPUは、従来はtRNAのRNA修飾を担い、その立体構造の形成を担うことが知られているが、mRNAへのする遺伝子を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画の進捗に加えて、新規の候補遺伝子の同定に成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画の最終項目である他遺伝子の探索研究を遂行し、新たな研究への展開を行う。化合物スクリーニングによって制御化合物の同定を行う。
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Causes of Carryover |
当該年度はデータ解析を主体とした研究であった点に加えて、次年度にあたっては新たな候補遺伝子に対するスクリーニング解析を行うため、計画として次年度使用額が生じた。
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