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2023 Fiscal Year Research-status Report

Development of amplified gene-specific alkylator as a novel therapeutic agent using patient-derived organoids from solid tumors

Research Project

Project/Area Number 22K07245
Research InstitutionChiba Cancer Center (Research Institute)

Principal Investigator

高取 敦志  千葉県がんセンター(研究所), がん治療開発グループ がん先進治療開発研究室, 室長 (40455390)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 丸 喜明  千葉県がんセンター(研究所), 発がん研究グループ 発がん制御研究部, 研究員 (30742754)
渡部 隆義  千葉県がんセンター(研究所), がん研究開発グループ, 研究員 (60526060)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords遺伝子増幅 / オルガノイド / MET
Outline of Annual Research Achievements

がん遺伝子の増幅は様々ながんの発生原因となるが、増幅遺伝子を標的とした薬剤開発はがんドライバー遺伝子異常の中でも点突然変異に比べ遅れているのが現状である。本研究課題ではがん患者組織由来オルガノイドを用いて増幅遺伝子を標的とする創薬評価システムを構築し、遺伝子配列特異的にDNAをアルキル化できる化合物(PIP-seco-CBI)を用いた増幅遺伝子標的化の評価を進めてきた。MET遺伝子増幅陽性オルガノイドを用いてMET遺伝子に認識配列を持つCCC-002の評価を行ったところ、CCC-002がMET遺伝子増幅陽性オルガノイドに細胞死を誘導し、MET阻害剤に比べ低いIC50値を持つことが分かった。2023年度では、その効果がMET遺伝子領域を傷害することによるものであることが明らかとなり、薬理効果の評価において患者組織由来オルガノイドが有用であることが示された。今後はPDXモデルの樹立を行い、CCC-002の抗腫瘍効果を評価するとともに、腫瘍組織における増幅遺伝子コピー数への影響を検討する。一方、別の標的となりうる増幅遺伝子陽性のがん組織由来オルガノイドを取得し、増幅遺伝子の解析を始めている。オルガノイドは患者の体内にある腫瘍の特徴を反映しているとともに、比較的短期間で培養できることから、将来的には治療前の薬剤効果の確認を行い、個々の患者に最適な治療を提案する個別化医療の実現につながることが期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前年度の検討においてCCC-002により遺伝子発現が抑制されることが明らかとなったMET遺伝子増幅陽性の婦人科がん患者組織由来オルガノイドを用いて、2023年度ではCCC-002が増幅MET遺伝子領域に与える影響についてFISH法により調べた。まず培養皿上のオルガノイド細胞に対してFISH法によるMET遺伝子シグナルの検討を行ったところ、一部METプローブのシグナルが不明瞭ではあるもののCCC-002の処理によりシグナルの減弱が観察された。さらにオルガノイド細胞のパラフィン切片を作成し、FFPE-FISH法による観察を行ったところ、セントロメアプローブに大きな変化がない一方で、METプローブのシグナルはCCC-002により大きく減弱していることが明らかとなった。この結果はMET遺伝子増幅陽性MKN45細胞株と同様の結果であり、患者組織由来オルガノイド細胞においてもCCC-002は増幅MET遺伝子を傷害することで遺伝子発現を阻害し、細胞増殖抑制効果を示すことが示唆された。一方、他の婦人科がん患者組織由来オルガノイドの樹立も進めており、その中にCCNE1遺伝子の増幅が疑われる卵巣がんオルガノイドを見出した。CCNE1は卵巣がんのおよそ20%において増幅が認められることが報告されており、予後不良と相関することが知られていることから、PIP-seco-CBI化合物による標的化か可能かどうか検討する必要があると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

MET遺伝子増幅陽性オルガノイドについては、オルガノイドを免疫不全マウスに移植したPDXモデルの樹立を行った上で、CCC-002の投与実験を行い抗腫瘍効果を評価する。また、腫瘍組織からパラフィン切片を作成し、FFPE-FISH法により増幅MET遺伝子のコピー数を調べるとともに、細胞死および遺伝子発現の解析を行う。一方、CCNE1遺伝子増幅についてはオルガノイドにおける増幅をFISH法等で検討し、標的化できる遺伝子配列の検索を行う。標的化が可能な候補化合物の設計ができる場合は速やかに化合物の合成を行い、オルガノイドを用いた感受性試験により増幅遺伝子に対する効果を評価する。これらの実験計画を進めることにより、増幅遺伝子を標的とした薬剤開発において患者組織由来オルガノイドの有用性が示されるものと期待される。

Causes of Carryover

新たに標的化の候補として挙がったCCNE1遺伝子増幅について、予想される化合物合成に必要となる試薬類の調達に時間がかかることが分かったため、次年度に購入する計画とした。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023

All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Growth inhibition of neuroblastoma cells by anti-NLRR1 monoclonal antibodies2023

    • Author(s)
      A. Takatori, MD. Shamim, A. Ogura, J. Akter, Y. Nakamura, A. Nakagawara
    • Organizer
      Advances in Neuroblastoma Research 2023
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] MYCN増幅神経芽腫細胞において、MYCNを直接標的としたDNA損傷はATR阻害により増強される2023

    • Author(s)
      頼 笑疑,高取敦志
    • Organizer
      第27回日本がん分子標的治療学会学術集会
  • [Presentation] Use of patient-derived organoids to develop a therapeutic strategy targeting oncogene amplification2023

    • Author(s)
      A. Takatori, H. Yoda, Y. Maru, T. Hippo
    • Organizer
      第82回日本癌学会学術総会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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