2023 Fiscal Year Research-status Report
超偏極MRIと高磁場NMRを用いた腫瘍内レドックス代謝機構の解明
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22K07247
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
野澤 麻枝 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (90802786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兵藤 文紀 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10380693)
松尾 政之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40377669)
ABDELAZIMELSAYED ABDELAZIMELHELALY 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 研究員 (50939270)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | メタボロミクス / レドックス / 高磁場NMR / DNP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、レドックスイメージングおよびNMRによるメタボロミクスを組み合わせて、レドックスイメージングに関わる腫瘍内のレドックス分子を同定することを目的として研究を進めている。腫瘍のレドックスイメージングに関しては、主にヒト膵がん細胞移植モデルマウスを用いた検討を進めており、腫瘍移植後のレドックス状態の可視化および、膵がんの第一選択薬である、ゲミスタビンを用いた治療効果のレドックスイメージングについて検証を開始した。NMRによるメタボロミクスに関しては、ラジカル体自体はNMRで分析できないため、レドックスプローブであるCmPの還元代謝物に関してNMRを用いた分析を実施した。 さらにGSHやNADHなどのレドックス反応を媒介する腫瘍内分子においても確認することができた。特にレドックスイメージングにおいては、抗がん剤治療における腫瘍の成長抑制効果が現れるよりもより早期に腫瘍内のレドックス状態が変動することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りのため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、放射線治療など癌治療とレドックス状態および腫瘍内メタボロミクスとの関係を明らかにすることで、治療に鋭敏に応答するレドックス分子の同定、および非侵襲的なレドックスイメージングの有用性を証明する。
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Causes of Carryover |
当初の予定に比べ研究が順調に進みNMR計測およびレドックスイメージングに用いる試薬、および実験動物が少なく研究を推進できたため。
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