2022 Fiscal Year Research-status Report
LOCI法を用いた新規グリオーマ血清診断自己抗体マーカーの確立
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22K07273
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松谷 智郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50375747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩立 康男 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70272309) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | グリオーマ / 血清マーカー / 自己抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
疾患特異的自己抗体によるグリオーマ血清マーカーの確立に向けて、本年度はまず血清収集を積極的に行った。令和5年3月末時点で、正常患者血清153名、脳梗塞慢性期患者54名、グリオーマなど患者血清60名の血清を新たに収集した。既存の研究において収集した血清を合わせると、現在751名の血清を収集しており、当初の目標である800例にほぼ達している。また、血清マーカーの標的となるグリオーマ患者の血清も256例の収集をすでに終えることができた。 同時に、すでに収集済みであった患者血清を用い、候補となる新たな腫瘍特異的自己抗体をSEREX法により探索している。結果、新たに11種の新規候補抗体となる標的タンパクを同定、精製することが出来た。予備スクリーニングにおいて精製済み候補タンパクの一つに対する自己抗体が、Oligodendrolgoioma,, IDH-mutant and 1p/19q-codeletedにおいては、他のgliomaに比べて有意に上昇していることが確認できている。本腫瘍は抗がん剤感受性が高く、他腫瘍に比して長期生存が期待できるため、術前マーカーとして確立された場合にはその治療戦略に大きく寄与することが期待される。また、その自己抗体発生メカニズムを応用することで、治療としても寄与できないかを検討するため、Glioma cell lineを用いてその機能解析を、遺伝子発現細胞、ならびにノックダウン細胞を用いて行った。 同時に腫瘍組織内における発現解析を免疫染色法を用いて行っており、現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血清収集は目標ペースを上回って収集できている。当初計画では本年度は血清収集と候補自己抗体標的タンパクの同定・抽出を計画していたことから、おおむね予定通りの進捗を得られていると判断している。次年度はこれらの血清を用いた大規模スクリーニングへと進み、候補タンパクに対する血清中の自己抗体定量が開始できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に血清中の候補自己抗体を大規模スクリーニングにより定量し、その感度・特異度を測定していく。同時に、自己抗体が生じるメカニズムを、腫瘍細胞株などを用いて明らかとすることを目指す。
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Causes of Carryover |
AlphaLISAに必要な高額な消耗品(AlphaPlate、Glutathione-coated donor beads、IgG AlphaLISA accep. beads)の購入を次年度に振り分けたことや、COVID流行のため海外への学会参加を見合わせたことから、当初想定よりも少ない支出となった。次年度は、これら消耗物品購入が必須であり、かつ順次結果の論文作成を開始するため英文校正費、投稿費などの支出が生じる見込みである。
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