2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K07298
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西尾 信博 名古屋大学, 医学部附属病院, 特任講師 (00586430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 義行 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40432273)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CAR / GD2 / piggyBac |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、CARの構成成分のうち、scFv部分の中のVHとVLをつなぐlinker部分の長さとspacer部分の長さに着目して、CARを改変し、その機能解析を実施する。ベースとなるCARはGD2を標的としたGD2.CARを用い、遺伝子導入には代表者らが開発したpiggyBacトランスポゾン法を用いる。linkerとspacerを改変した複数のCARコンストラクトを作成し、細胞殺傷効果と持続性において最適なGD2.CARを作製し、神経芽腫細胞に対するGD2.CAR-T細胞の抗腫瘍効果を評価する。 異なる抗原認識部位の配列情報とCD28、4-1BBなどの異なる共刺激分子をもつGD2.CARに、さらにlinkerとspacerを改変した複数のGD2.CARコンストラクトを作成した。上記のGD2.CARを、申請者が所有するCD19.CARトランスポゾンベクター(pIRII-CD19.28.ζ)のCAR配列と入れ替え(pIRII-GD2.28.ζまたはpIRII-GD2.4-1BB.ζ)、GD2.CARトランスポゾンベクターを作成した。末梢血リンパ球に、ヌクレオフェクション装置を用いて、GD2.CARトランスポゾンベクターとpiggyBac遺伝子転位酵素ベクターを導入し、自家feeder細胞とインターロイキン(IL)-7およびIL-15を添加した培地中で共培養し、GD2CAR-T細胞を作成した。フローサイトメトリーを用いてT細胞上のGD2.CAR発現率、CD45RA/CCR7細胞比率等を測定した。さらにCAR-T細胞と神経芽腫細胞株をサイトカイン無添加・10%血清存在下で共培養し、GD2.CAR-T細胞の抗原特異性、細胞傷害活性、細胞表面exhaustionマーカー、CAR-T細胞のpersistencyなどを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた実験が概ねできているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はヒト神経芽腫モデルマウスを用いたin vivo実験を行い、CARの構造の違いによって、in vivoでの活性や持続性の違いがどのように変化するかを解析する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症蔓延のために、当初予定していた学会への現地参加ができずにweb参加となったため、旅費が減額になったこと、プラスミド作成と培養が当初見積もっていたより成功率が高くなったため、その分物品費が減額できた。次年度からはほとんどの学会で現地開催される見込みであり、積極的に学会に参加し、情報収集および研究成果の発表を行う。また次年度からは動物実験を行う。実験条件が複数に渡り、結果の妥当性を判断するために複数回同じ実験をする必要がでてくることが予想されるため、当該助成金と次年度の助成金を合わせて使用する。
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