2023 Fiscal Year Research-status Report
トランスフェリン受容体1を介した血管病変形成機序の解明と治療法の開発
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22K07408
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
内藤 由朗 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10446049)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 血管病 / 鉄 / トランスフェリン受容体 / 高血圧症 / 内科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、『血管発生・形成や血管病形成過程に、血管局所におけるトランスフェリン受容体1を介した鉄輸送が関与する』との仮説をたて、血管平滑筋細胞 特異的トランスフェリン受容体1遺伝子ノックアウトマウスを作成し、血管病におけるトランスフェリン受容体1の役割を解明する計画を立てた。 時期特異的に血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子を操作することが可能な遺伝子組み換えマウスを作成することができた。そして、本遺伝子ノックアウトマウスは野生型マウスと比べ血圧や血管構造などに大きな差を認めなかったが、昇圧因子であるアンジオテンシンⅡを投与したところ、投与後の血管再構築の変化に差があることが明らかになった。すなわち、本遺伝子ノックアウトマウスは野生型マウスと比べアンジオテンシンⅡ投与後の血管再構築の変化が抑制されることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
時期特異的に血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子を操作することが可能な遺伝子組み換えマウスを作成することができ、昇圧因子であるアンジオテンシンⅡ投与後の反応を解析することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
食塩感受性高血圧による反応や血管再構築の変化に相違を認めないかどうかを検討する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度に使用した物品費が予定より低く抑えれたため。次年度は酢酸デオキシコルチコステロンなどを用いた実験系を予定している。そのため、消耗品の購入に助成金の使用を予定している。
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