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2023 Fiscal Year Research-status Report

骨格筋脂肪蓄積とダイナペニアにおけるアンドロゲンの作用機序解明

Research Project

Project/Area Number 22K07419
Research Institution独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器))

Principal Investigator

吉田 守美子  独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 臨床研究部, 部長 (40510904)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsアンドロゲン受容体 / ダイナペニア
Outline of Annual Research Achievements

骨格筋量は正常だが骨格筋力が減少している「ダイナペニア」は、サルコペニア同様に生命・疾患予後を悪化させる。ダイナペニアはサルコペニアと異なった発症機序が想定されており、骨格筋への異所性脂肪蓄積が主要因と考えられているが、そのメカニズムは不明である。本研究では、骨格筋特異的アンドロゲン受容体欠損マウスによるダイナペニア表現型モデルおよび骨格筋芽細胞を用い、骨格筋アンドロゲン低下による異所性脂肪蓄積とダイナペニア発症の病態メカニズムを明らかにすることを目的とした。
遺伝子改変マウスを用いて、アンドロゲンーアンドロゲン受容体の骨格筋への直接作用について検討した。骨格筋特異的アンドロゲン受容体欠損雄マウスに高脂肪食を与えると、肥満や内臓脂肪蓄積を来たすことなく、骨格筋の脂肪蓄積とインスリン抵抗性を引き起こした。さらに下腿の骨格筋量の減少や組織学的な筋萎縮を認めないものの、前肢握力が低下し、ダイナペニアの病態を呈していることを明らかにした。また、骨格筋特異的アンドロゲン受容体欠損雌マウスではこれらの表現型は呈さず、雄と雌ではアンドロゲン受容体の骨格筋作用に違いがあることが明らかとなった。さらにこのマウスを18か月齢の超高齢まで飼育しても筋萎縮を呈することはなく、従来報告されている主な筋萎縮関連因子(ユビキチンプロテアゾーム系のAtrogin-1、MuRf1, オートファジー系)も増加せず、筋萎縮とダイナペニアは異なるメカニズムであることを支持する結果を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

骨格筋芽細胞を用いた研究で期待された結果が得られていない。

Strategy for Future Research Activity

骨格筋アンドロゲン作用の性差解析による新規ダイナペニア抑制候補遺伝子の検索を中心に行う。具体的には骨格筋特異的AR欠損雄および雌マウスの骨格筋を用いてマイクロアレイ解析を行い、網羅的に差のある遺伝子を同定する。雄と比較してダイナペニア表現型を認めないAR欠損雌マウスで発現が変動する遺伝子は、ダイナペニア保護に働く遺伝子の可能性がある。エストロゲン受容体の下流シグナルを除いて遺伝子の絞り込みを行い、新規のダイナペニア抑制候補遺伝子を抽出する。

Causes of Carryover

一部の研究を2024年度実施に変更したため。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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