2022 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者の心房細動に対する抗凝固療法の処方判断に関する新たな臨床指標の構築
Project/Area Number |
22K07439
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山田 容子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30701007)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / 心房細動 / 抗凝固薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、心房細動を有する要介護高齢者に対する抗凝固療法の有用性について検討するべく、要介護高齢者を対象に医療・介護レセプトデータを用いて後ろ向き観察研究を行う。要介護高齢者を中心とした抗凝固療法の有用性についての研究は未だなく、本研究を実施することにより、適切な指針の作成に貢献することで、患者、担当医、双方が適正な抗凝固療法を実施しえるようになることが期待できる。心房細動を有する要介護高齢者を抽出し、抗凝固薬内服の有無によって脳梗塞発症リスクに違いが出るかどうかを検討する。また、抗凝固療法以外でどのような因子(内服アドヒアランス、認知機能、寝たきりかどうか等)が脳梗塞発症リスクに関連するのかを検討し、指標として構築する。 研究①:訪問診療における、心房細動を有する要介護高齢者を、カルテを用いて抽出する(300名)。心房細動の抽出方法:診療記録ならびに健康診断の心電図検査より、心房細動の有無を検討する。健康診断で心電図検査がなされていない対象者については心電計を用いて、心房細動の有無を評価する。研究②:医療・介護保険レセプトデータ(千葉県柏市)を用いて、心房細動を有する要介護高齢者を抽出する(約10000名)。評価項目:研究①:年齢、性別、BMI、血圧値、抗凝固療法の有無、抗血小板薬の有無、PT-INR、要介護度、内服管理をする介護者の有無、既往歴、転倒歴、降圧薬の有無、薬剤数(PIMの薬剤数)、CHADS2スコア、要介護認定調査票、イベント(脳梗塞、消化管出血、死亡)などを、カルテを用いて収集する。研究②:年齢、性別、抗凝固療法の有無、抗血小板薬の有無、要介護度、既往歴、薬剤数(PIMの薬剤数)、CHADS2スコア、要介護認定調査票(身体活動度や内服アドヒアランスの聴取票あり)、イベント(脳梗塞、消化管出血、死亡)などを、医療・介護保険レセプトデータから抽出する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していた千葉県柏市での研究は、コロナのまん延により研究協力者の協力が得られなくなってしまったため、新たに東京都八王子市の協力を得て、八王子市の医療・介護レセプトを用いさせていただけることになった。対象者としては、平成24年4月~令和2年3月の9ヶ年分の八王子市の後期高齢者医療制度が約120,000名、介護保険が約21,000名を見込んでいる(八王子市住民基本台帳(平成24年版)及び八王子市高齢者計画・第7期介護保険事業計画より)。高齢者の心房細動有病率は5%程度といわれており、約5000名が対象になると考えられた。評価項目としては、年齢、性別、抗凝固療法の有無、抗血小板薬の有無、要介護度、既往歴、薬剤数(PIMの薬剤数)、要介護認定調査票(身体活動度や内服アドヒアランスの聴取票あり)、イベント(脳梗塞、消化管出血、死亡)などを、医療・介護保険レセプトデータから抽出し、解析を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
在宅クリニックでの患者のリクルートを引き続き継続する。 八王子でのレセプト研究の解析を進める。
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