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2023 Fiscal Year Research-status Report

「リハ漢方」の確立を目指した、リハビリテーションにおける漢方薬の効果の基礎的検討

Research Project

Project/Area Number 22K07440
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

矢可部 満隆  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10747265)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords補中益気湯 / 廃用性筋萎縮 / リハビリテーション / 後肢懸垂マウス
Outline of Annual Research Achievements

補中益気湯 (TJ-41) が廃用性筋萎縮に与える効果を、無血清培地下で培養したC2C12筋管 (in vitro) および後肢懸垂マウス (in vivo)を用いて検証した。TJ-41はC2C12筋管において、筋萎縮関連遺伝子atrogin-1の発現を抑制し、筋管径の低下を軽減した。AMPKや蛋白合成系に対しては明らかな効果を示さなかった。TJ-41は非懸垂マウスの腓腹筋においてAkt, mTORの活性を低下させ、AMPK活性を上昇させ、筋重量を増加させた。後肢懸垂モデルマウスにおいて、TJ-41は腓腹筋におけるatrogin-1発現を抑制し、腓腹筋重量低下を軽減した。以上より、TJ-41はatrogin-1発現抑制とAMPK活性化効果を有し、廃用性筋萎縮の予防に有用である可能性が示唆された。
若齢マウスに人参養栄湯またはTJ-41を重量比3%混入した餌を3週間投与後に血清および腓腹筋を回収し、メタボローム解析を行った。人参養栄湯投与により、腓腹筋内のNAD+, ATPなどのミトコンドリア関連物質と、セリンをはじめとするアミノ酸の増加を認めた。さらに人参養栄湯およびTJ-41は、血清および腓腹筋において、ロイシンの代謝産物である4-Methyl-2-oxopentanoateを有意に増加させた。
マウスに14日間の後肢懸垂を実施した後、14日間のリハビリテーション(リハビリ;ケージの中で自由行動)を実施した。リハビリ期間中、餌に重量比3%の人参養栄湯またはTJ-41を混入して投与し、さらにトレッドミルによる有酸素運動を併用することで、リハビリ促進効果を検証した。リハビリ期間終了後にマウスをsacrificeしてヒラメ腓腹筋重量を測定したところ、人参養栄湯およびTJ-41はいずれも筋重量回復を促進したが、有酸素運動による筋重量回復効果は認められなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記の研究実績の概要に記載した通り、リハビリ中のマウスに漢方薬と運動を行う実験が終了し、検体を回収済みである。本年度が研究の最終年度であるが、回収した検体を解析することで、成果を出すことが期待できる。

Strategy for Future Research Activity

回収した検体に対して以下の実験を行い、漢方薬および運動が骨格筋重量を改善させるメカニズムを検証する。
・定量PCR(骨格筋の分化マーカーなど)
・Western blotting(骨格筋合成系、筋分解系、ミトコンドリア機能など)
・骨格筋検体の顕微鏡的解析(筋線維の構成など)
・血清および骨格筋のメタボローム解析

URL: 

Published: 2024-12-25  

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