2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the role of YAP in the right heart failure
Project/Area Number |
22K07452
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
池田 尚平 国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (40808581)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 右心不全 / Hippo経路 / YAP |
Outline of Annual Research Achievements |
右心不全は、肺高血圧症の予後を規定する因子であり、その病態の解明と特異的治療法の開発は望まれている。 今回、肺動脈縮窄右心不全モデルマウスを作成して、右心機能解析をするとともに、右室心筋サンプルを用いてマイクロアレイ解析を行った。 結果として肺動脈縮窄圧負荷右室心筋にてHippo経路の転写共役因子であるYAP(Yes-associated protein)の活性化を確認した。 Verteporfinによる薬理学的YAP抑制下での肺動脈縮窄で、右心不全が悪化を認め、YAP-OSMの活性、特にYAP-OSM経路の活性化、特にYAPの活性が右心不全で保護的役割がある可能性が示唆された。 また、右心不全患者での血中OSMレベルを測定したところ、心不全で優位に上昇し、特に右心負荷の指標である、三尖弁逆流圧較差(Tricuspid Regurgitation Pressure Gradient;TR-PG)と正の相関を示すことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概要通りに進展している。ただしサンプル数が少なく、今後さらに解析を進めていく必要と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今回、肺動脈縮窄右心不全モデルマウスを作成して、右心機能解析をするとともに、右室心筋サンプルを用いてマイクロアレイ解析を行った。結果として肺動脈縮窄圧負荷右室心筋にてHippo経路の転写共役因子であるYAP(Yes-associated protein)の活性化を確認した。 Verteporfinによる薬理学的YAP抑制下での肺動脈縮窄で、右心不全が悪化を認め、YAP-OSMの活性、特にYAP-OSM経路の活性化、特にYAPの活性が右心不全で保護的役割がある可能性が示唆された。また、右心不全患者での血中OSMレベルを測定したところ、心不全で優位に上昇し、特に右心負荷の指標である、三尖弁逆流圧較差(Tricuspid Regurgitation Pressure Gradient;TR-PG)と正の相関を示すことがわかった。研究は進んでいるが、順調とまではいかない状況である。コロナ禍の影響もあり、心不全患者のサンプル数が特に少なく、今後症例数を増やしてさらに解析を進めていく必要があると考える。また右心不全患者での血中OSMレベルと右心負荷の指標である、三尖弁逆流圧較差(Tricuspid Regurgitation Pressure Gradient;TR-PG)が正の相関を示すことがわかり、その役割の解明を目指す。
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Causes of Carryover |
予定よりも研究が若干遅れており、当初の算出額と相違が生じた。
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