2022 Fiscal Year Research-status Report
免疫老化機構からの原発性胆汁性胆管炎の病態解明と新規治療基盤の創出
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22K07468
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊藤 潤 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (80898031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
則武 秀尚 浜松医科大学, 医学部, 助教 (10467235)
川田 一仁 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90722968)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 原発性胆汁性胆管炎 / 免疫老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
8週齢メスのヒト様胆汁酸組成マウス(Cyp2c70/Cyp2a12 double knockout mouse; DKO)と60週齢のDKOマウスに対して実験開始2週間後と4週間後に2オクチン酸(2OA)を腹腔内投与した。コントロールはPBS投与群として、4群(A: 8週齢+PBS, B: 8週齢+2OA, C: 60週齢+PBS, D: 60週齢+2OA)での比較検討とした。開始8週間後にsacrificesし、肝臓、胆嚢、血液、小腸、内臓、便を採取した。 A群8匹、B群8匹、C群12匹、D群12匹で実験を開始した。通常でも2OA投与後に何匹かは腹膜炎の影響で死亡するが、60週齢群は高齢のために明らかに余力が乏しく、通常よりも明らかに死亡率が高かった。最終的には8週時点でA群4匹、B群4匹、C群6匹、D群2匹であった。 病理組織学的評価ではB群とD群でportal inflammation、lobular inflammation、bile duct damage、fibrosisを比較したが明らかな変化は認めなかった。肝臓内の老化関連T細胞の発現についてFACSで検討した。肝内のCD44highPD-1+CD153+CD4+T cellsはコントロールのA群とC群で比較してもやや増加傾向を認めた。同年齢のA群とB群、C群とD群で比較すると、2OA投与することでSA-T cellsは増加していた。B群とD群の比較でもD群で増加傾向であったが、nが少ないため、統計学的な解析までは行えていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢の2OA投与群で生存率が極端に低いことが想定外であった。現在は通常の8週齢で2OAを投与し、高齢になった時の免疫老化について確認する予定である。既にマウス実験を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は2OA投与済みのマウスが高齢になるのを待っている状態である。その後は研究計画に従って進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
高齢の2OA投与群で生存率が低いことで当初予定していた研究が進まないことで当該助成金が生じた。新たに開始したマウス実験に対して当該助成金と翌年度分を使用して研究を進めていく。
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