2023 Fiscal Year Research-status Report
Roles of IgA and gut microbiota in the pathogenesis of multiple sclerosis
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22K07527
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
尾村 誠一 近畿大学, 医学部, 講師 (80462480)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | IgA / Lipid A / 多発性硬化症 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎 / タイラーウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
実験計画に基づいて、IgA抗体増加試験としては、現在多発性硬化症ウイルスモデルとしてタイラーウイルス感染マウスを用いた、Lipid A投与の腸内細菌叢解析のリピート試験を実施しており、データを解析し結果をまとめた後、論文を投稿する予定である。 また、抗生物質投与により腸内細菌を除去した場合におけるマウスIgA抗体枯渇試験において作製したIgAノックアウト(KO)マウスを用いて、多発性硬化症自己免疫モデルとして実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を誘導したところ、ヘテロKOマウスにおいて増悪が認められた一方、ホモKOマウスでは顕著な変化が見られなかった。つまり、ホモKOマウスではIgA欠損に対して代替する分子が機能している可能性が考えられた。また、免疫グロブリンの力価についてもホモKOマウスで顕著な変化が検出された。現在、糞便や回腸内容物などを用いて腸内細菌叢解析を行い、データを解析中である。また、KOマウスにタイラーウイルスを感染させたところ、野生マウスと比較して体重減少は緩やかであったが、麻痺の重症度に有意な差は見られなかった。その一方で、癲癇症状についてはヘテロKOマウスで差が見られた。ウイルスに対するリンパ球増殖反応試験では、ホモKOマウスでリンパ球増殖能の抑制傾向が観察された。今後さらに研究を進めていく予定である。タモキシフェン投与によってIgA量を制御するIgAコンディショナルKOマウスについては、安定的なマウス数確保のため、系統確立を目指し交配を続けている。IgAが結合する細菌を検出するためのIgAシーケンシングの手法の確立もほぼできつつあり、今後モデルマウスを用いた解析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね実験計画書通りに進行しており、IgA抗体増加試験については、リピート試験を行いデータをまとめた後、論文を執筆投稿する予定である。IgA抗体枯渇試験についても、IgAノックアウトマウスを用いた研究が進んでいる。IgAシーケンシングについても、今後実際にマウスモデルを用いて研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
順次実験計画の通りに進めていく予定であり、データをまとめた後論文投稿を行う予定である。 また、近年、疾患に対する腸内細菌叢の関与だけでなく、その腸内細菌叢の制御を目的としたバクテリオファージを含む腸内ウイルス叢研究が注目されている。当研究室でもウイルス叢解析のための手法確立を目指して研究を開始しており、本研究課題への応用を考えている。
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Causes of Carryover |
研究の一部を既に所持していた、または他予算で購入された試薬、キット等を用いて行ったため、次年度使用額が発生した。次年度の使用計画としては、IgAノックアウトマウスを用いた研究および腸内ウイルス叢研究を進めるための試薬、解析費用に使用する予定である。
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Research Products
(9 results)