2023 Fiscal Year Research-status Report
ALS発症におけるOPTNの新規核内機能:スプライソソーム異常と凝集体形成
Project/Area Number |
22K07535
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大坪 正史 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 助教 (10327653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 優 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (20635586)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ALS / FUS / OPTN / granule / spliceosome |
Outline of Annual Research Achievements |
OPTN部分欠失体Lc2ndが培養細胞の核内でスプライソソーム複合体の蛋白と結合し、この中にALS原因遺伝子FUSも同定されたことから、核内OPTNの核内局在の意義とALS発症メカニズムを、FUS機能の修飾(促進あるいは抑制)とする視点で検討をおこなった。 凝集体形成過程の解析:本研究課題では、ラマン分光法を用いて凝集体形成過程の解析を試みる。本法は、観測対象の分子そのものが散乱する光を測定することで分子の化学構造を直接観察する。従って、凝集体形成により、例えば正常構造から、βシート構造など毒性が高いとされる構造に変化することが時間的空間的に解析することが可能となる。凝集体の構成蛋白の違いや、変異による凝集体構造の質的な変化を追える本法は、学術的に極めて有意義な情報を生み出すことが期待できる。 今年度は、凝集体検出についての検討をおこなった。基礎検討として試験検討用に大腸菌で産生・精製したβシート構造をとる既知タンパクのin vitro凝集体について、電子顕微鏡測定とラマン分光法スペクトルの比較をおこなった。また、変異における変化も検討している。 また、前年度に得られたHeLaS3細胞でみられた知見について、神経系の細胞SHSY-5YおよびY79を用いて検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)現時点での観察は、FUSに限定しており、TARDBPについては未着手となっている。 2)ラマン分光法による観察の解像度の問題で、細胞内の微視的な観察はかなりのチャレンジングとなる。
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Strategy for Future Research Activity |
1)凝集体形成へのOPTNの寄与の検討:凝集体に内包される蛋白群の構成や速度の変化を、ラマン分光法による実験系を用いた計測を進める。それぞれの構成成分が異なる凝集体は、精製した後、質量分析装置で構成蛋白を決定する。 2)FUSで見いだされたと同様の知見が、TARDBPにおいてもみられるか検討する。 3)その他、申請時に予定している検討や前項に記した問題点を解消するための検討をおこなう。
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Causes of Carryover |
今年度は、外注となるオミックス的手法による解析を未実施のため、次年度使用額が生じた。翌年度分として請求した助成金と合わせ、前述の今後の研究の推進方針で示した計画に則り使用する。
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