2023 Fiscal Year Research-status Report
チック関連強迫性障害におけるendophenotypeの同定
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22K07598
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村山 桂太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (20645981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 智博 九州大学, 医学研究院, 教授 (50423554)
豊見山 泰史 九州大学, 医学研究院, 助教 (80893817)
栂尾 理 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10452749)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | チック関連強迫性障害 / 強迫性障害 / エンドフェノタイプ / チック |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 強迫症患者の第一近親者は、内側および外側眼窩前頭野における脳回形成が第一近親者において低下していることを明らかにした。外側眼窩前頭野における脳回形成の低下と閾値下の不安の強さは負の相関を示しており、本疾患の発症において潜在的な神経発達マーカーの可能性となることが示唆された。 Tomiyama H. et al. Gyrification of the medial and lateral orbitofrontal cortex in first-degree relatives of patients with obsessive-compulsive disorder. Cereb Cortex, 2023. 2.強迫症患者では背側後部帯状回の安静時低周波摂動振幅の増加と反応抑制機能障害が正の相関を示していたことを明らかにした。これは背側後部帯状回における安静時血流信号の自然変動が強迫症の反応抑制機能障害に関与していることが示唆された。 Tomiyama H. Posterior cingulate cortex spontaneous activity associated with motor response inhibition in patients with obsessive-compulsive disorder: A resting-state fMRI study. Psychiatry Research Neuroimaging. 2023. 3. プロスペクト理論から強迫症患者における意思決定パラメーターの異常について明らかにした。 Murayama K. et al.Decision-making deficits in obsessive-compulsive disorder are associated with abnormality of recency and response consistency parameter in prospect valence learning model. Frontiers in Psychiatry. 2023
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
チックの既往を同定することが困難な事例が多く、「チック関連」と正確に診断することが困難な事例が多い。また、向精神薬の内服をしていない患者の受診が 少なくリクルートが進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
チックの既往の同定が難しいため、チックと強迫性障害の病態に関連している「感覚現象(sensory phenomena)」を指標とし、強迫性障害の「感覚現象」の有無 で対象者を分けて比較検討を行うことを計画している。 現在、上記分類にて認知機能障害を認めるかを調査している。
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Causes of Carryover |
物品費が予想よりもかからなかった。次年度は研究結果を報告するための学術大会への旅費に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)