2023 Fiscal Year Research-status Report
急性期脳梗塞と無症候性脳血管障害の病態解明に向けた高速MR灌流画像撮像法の開発
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22K07657
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山下 孝二 九州大学, 大学病院, 助教 (80546565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 智幸 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 放射線部長 (40380448)
杉森 宏 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 脳血管センター内科担当部長 (50403986)
桑城 貴弘 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 脳血管・神経内科医長 (70568964)
徳永 聡 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 脳血管センター血管内治療担当部長 (90532838)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | MRI / SPECT / もやもや病 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性期脳梗塞患者におけるMR intrvoxel incoherent motion imaging (IVIM)法の有用性を報告したが、今回は、MR IVIM法の有用性を核医学検査:単一光子放射断層撮影(SPECT)法をgold standardとする事で検証を行った。対象症例としては、急性期脳梗塞患者で両者を撮像する機会が少ないため、虚血性脳疾患としてもやもや病(MMD)患者および動脈硬化性の主幹動脈閉塞患者(non-MMD)を対象とした。背景としてMMDとnon-MMDでは病因、臨床経過、治療戦略が異なる事が知られており、研究目的は、MR IVIM画像とSPECT画像を用いてもやもや病患者(MMD)およびもやもや病以外の原因による無症候性内頚動脈、中大脳動脈狭窄もしくは閉塞患者(non-MMD)における血行動態の違いを評価する事とした。MR IVIM画像を撮像された内、99mTc-ECDもしくは 123I-IMP SPECTが撮像された、 MMD 20例(男:女=6:14、年齢47.9 ± 14.4歳)、non-MMD 28例(男:女=15:13、年齢58.5 ± 13.2 歳)を対象とした。6点のb値 (0, 50, 100, 150, 200, 1000 s/mm2) を用い、two-step fitting法にてf mapを作成した。IVIM f値およびSPECTデータより小脳半球平均値にて正規化した脳血流(CBFR)間における相関の有無をSpearmanの順位相関係数にて検定した。結果、IVIM f値はMMDおよびnon-MMD群にて有意差を認めなかった。MMD群ではIVIM f値とSPECTから得られたCBFRに負の相関がみられたが、non-MMD群では有意な相関はみられなかった。以上より、MR IVIM画像とSPECT画像を組み合わせた基底核領域の脳血液量および脳血流量を評価する事はMMDとnon-MMDの異なる血行動態を非侵襲的に評価可能であると思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に急性期脳梗塞患者におけるMR intrvoxel incoherent motion imaging (IVIM)法の有用性を報告しており、さらにIVIM法より得られるパラメータの有用性をSPECT画像との相関を見る事で、一定の相関が得られる事を発見・報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得られた灌流画像について精度向上や、他疾患での適応を検討する。近年MR画像は画質の向上、薄いスライス厚による撮像枚数の増加、撮像シーケンス増加などにより、データ量はますます増加している。更なる撮像条件の改良(パラレルイメージングや圧縮センシングなど)および解析ソフトウェアの開発やビッグデータ解析を可能とするようなクラスター・スーパーコンピュータによる高精度な解析を検討しており、アルゴリズム開発や精度向上を図る。また、得られた膨大な画像データを解析する事で特定の病型検出や予後推定法の確立を行う。
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Causes of Carryover |
昨年度は出席を予定していた国際学会には業務との重複があり参加できなかった。次年度は採択された演題発表のため、国際学会に出席する予定である。また、昨年度までに得られた成果の講演などもあり、複数の国内学会への出席を予定している。近年の物価上昇や円安を背景とした旅費の高騰があるため、次年度使用額と合わせた支出を検討している。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Different hemodynamics of basal ganglia between moyamoya and non-moyamoya diseases using intravoxel incoherent motion imaging and single-photon emission computed tomography2023
Author(s)
Koji Yamashita , Hiroshi Sugimori, Akira Nakamizo, Toshiyuki Amano, Takahiro Kuwashiro, Takeharu Watanabe, Keisuke Kawamata, Kiyomi Furuya, Shino Harada, Ryotaro Kamei, Junki Maehara, Yasushi Okada and Tomoyuki Noguchi
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Journal Title
Acta Radiol.
Volume: 64
Pages: 769-775
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Reproducibility of quantitative ADC, T1, and T2 measurement on the cerebral cortex: Utility of whole brain echo-planar DWI with compressed SENSE (EPICS-DWI): A pilot study.2023
Author(s)
Yamashita K, Yoneyama M, Kikuchi K, Wada T, Murazaki H, Watanuki H, Mikayama R, Ishigami K, Togao O.
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Journal Title
Eur J Radiol Open.
Volume: 11
Pages: 1-7
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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