2023 Fiscal Year Research-status Report
マルチマテリアル造形技術による陽子線FLASH照射の新しい照射野形成法
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22K07672
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
大町 千尋 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (20588967)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 陽子線治療 / FLASH / 3Dプリンタ |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は前年度に引き続き、モンテカルロシミュレーションを用いた飛程変調器の設計を中心に研究を進めた。SOBP形成機能として、同一照射野内で複数のSOBPを形成するような機器を設計し、意図した長さのSOBPとなっていることが確認できた。線量についても、物質の違いによるフルエンスの変化を取り込んだ結果が得られている。今後は、より臨床に近い複雑な構造下についても検討する。 シミュレーションから得られた結果をベースとして実機の作成を予定していたが、3Dプリンタの購入が難しくなったため、3Dプリンティングサービスを用いた造形へと変更が必要となった。造形委託では使用できるフィラメントに制限があるため、樹脂領域と金属領域を分けて造形を行い、作成した複数の造形物を組み合わせることで、照射野内における線量の強度変調を実現する新しい手法を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
同一構造物内での複数マテリアルを用いる方法について、当初予定とは異なる方向での造形を検討しており、それに伴う設計変更が必要となった。また、部品の製作については、予定していた3Dプリンタの購入が難しくなり、造形の委託が必要となった。製作精度や価格を含め検討を行っており、進捗に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画からの大きな変更が必要となる状況となっており、当初予定から1年程度の遅延となっている。2024年夏までに製造委託の検証とシミュレーションによる設計を完了させ、実験と検証を進めていく。
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Causes of Carryover |
メーカーの撤退により2023年度に購入を予定していた3Dプリンタが購入不可となり、計画に大きな変更が生じたため。性能と価格を考慮して本体の購入を取りやめ、3Dプリンティングサービスを利用した外部造形に切り替えることとする。
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