2022 Fiscal Year Research-status Report
DNA損傷バイオマーカーを利用した放射線治療の効果・有害事象予測に関する基盤研究
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22K07685
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水本 斉志 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20512388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 佳子 (大城佳子) 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (50550159)
松本 孔貴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
中村 麻子 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (70609601)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 陽子線治療 / DNA損傷 / バイオマーカー / γH2AX |
Outline of Annual Research Achievements |
胸部放射線治療施行症例および小児放射線治療施行症例の合わせて約60例の採血サンプルを取得してγH2AXの測定を完了した。γH2AX値と照射条件の関連性に関する分析を行い放射線治療が施行されたタイミングでγH2AX値が上昇している可能性が示された。γH2AX値と治療効果や有害事象との関連性を評価する解析も行ったが、治療効果や有害事象の評価を実施するには経過観察期間が短いと判断し、経過観察を追加後に再度の解析を行う方針とした。初期解析の結果、サンプル採取のタイミングは放射線治療もしくは陽子線治療照射翌日の朝が望ましく、少なくとも同一放射線治療期間中に3回以上の採血サンプルを取得すると解析精度が向上する事が明らかとなった。 類似研究として、食道がんに対する放射線治療の治療効果とリンパ球数の変化に関する研究や小児腫瘍に対する放射線治療や陽子線治療に生じる様々な事象について検証を行い、結果を複数の英文誌に投稿した(Curr Oncol. 2023 Jan 24;30(2):1560-1570. Front Oncol. 2022 Aug 1;12:863260.J Radiat Res. 2021 Oct 11:rrab094).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に血液サンプルの採取が進んでいる。初期解析の結果、治療期間中に3回以上のサンプル最終が可能な症例が望ましいとの結論が得られた。これまでに採取したサンプルの解析を継続すると同時に、新規採取サンプルは放射線治療期間中に3回以上のサンプル接種が可能な症例に絞って継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に血液サンプルの採取が進んでいる。今後はγH2AX値と晩期有害事象や治療効果との関連性の解析を行う予定である。 また、マウスに対して同様の実験を行う体制が整ったため、次年度から動物実験も開始する予定である。
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Causes of Carryover |
COVID19の影響で、動物実験開始に遅れが生じたため、次年度に実験用動物などの購入が必要となったため、次年度使用額が発生しました。 動物実験は今年度から開始して、繰越額を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)