2022 Fiscal Year Research-status Report
術中重粒子線療法の開発―重粒子線単回照射の実臨床に向けて―
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22K07791
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
金子 崇 山形大学, 医学部, 医員 (90764150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 建二 山形大学, 医学部, 理事 (10208291)
佐藤 啓 山形大学, 医学部, 准教授 (20793532)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 術中重粒子線療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、共同研究者による先行予備研究「基盤C 術中重粒子線療法の開発―重粒子線単回照射の適応拡大を目指して― (2018-2020年度)」において、手術室から重粒子線治療棟までの導線の確保、スペーサー挿入から短時間でのCT撮影、短時間での治療計画の実施など、術中重粒子線療法の実施に関する前提条件は満たされることが判明した。本研究では実臨床として世界初となる術中重粒子線療法を実施し、安全性と有効性を検証することを目的としている。一方で計画を進めるにあたり、先行予備研究において仮想的には実施は可能であると判明したが、実施することを前提として改めて検証すると種々の問題点が新たに明らかになった。特に計画CTの撮影方法、治療計画方法などの重粒子線治療に関わる部分において、実際に重粒子線治療施設が稼働し治療を経験したからこそ新たに浮き彫りとなるような点で、稼働前にこれらの問題点を抽出することは困難であったと考える。一部の例として、計画CT室への動線、撮影体位の再現性、重粒子線治療計画においての想定以上での計画作成時間、などであり再検討を要する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定通りに水平照射室に加えて、回転ガントリー照射室もすでに稼働している。一方で想定以上の通常の重粒子線治療症例の集患、想定外のハードおよびソフトのトラブル、昨今の流行感染症の影響、新たに浮彫となった問題点、また通常の外照射での重粒子線治療とのすみ分けなどについて再度の検証が必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
同様の治療設備および治療構想を持つ、学外の研究者との共同研究を予定している。これにより計画を進めるにあたり、客観的な視点での問題抽出が期待される。
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Causes of Carryover |
治療計画に再検討を要し、支出予定額にも変更を要したため。
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