2023 Fiscal Year Research-status Report
肺癌に対するマイクロ波焼灼術の安全性と有効性の検討ー単施設単群前向きオープン試験
Project/Area Number |
22K07796
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
冨田 晃司 岡山大学, 大学病院, 助教 (10823883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇賀 麻由 岡山大学, 大学病院, 助教 (20580202) [Withdrawn]
櫻井 淳 岡山大学, 大学病院, 教授 (30444657)
平木 隆夫 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50423322)
松井 裕輔 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (50614351)
生口 俊浩 岡山大学, 保健学域, 教授 (90423293)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肺癌 / マイクロ波焼灼 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は外科的切除不応・不適の肺悪性腫瘍に対する経皮的肺マイクロ波焼灼術の有効性及び安全性を確認する単施設単群前向きオープン試験である。本邦におけるStageⅠ非小細胞肺がん及び原発巣や肺外転移が制御されている転移性肺腫瘍に対する治療としては、外科的手術の占める割合が大きい。一方で、耐術能が無い、あるいは手術拒否などで手術適応とならない患者も多く存在し、手術に替わる治療選択肢の拡充が必要と考えられる。耐術能が無い、あるいは手術を拒否している患者の原発性肺がんや肺転移に対してラジオ波焼灼術が広く行われている。しかし、腫瘍が血管や気管支に接していると、焼灼の温度が下がることにより再発の危険性が高まるという欠点を有している。マイクロ波焼灼術はラジオ波焼灼術よりも短時間で大きな焼灼範囲が得られることから、上記の欠点を克服できる可能性がある。 本年度までに6患者に対して焼灼術を行い、重篤な有害事象なく退院することができた。経過観察期間内に再発は認めておらず、安全性と有効性の評価が行えた。 2024年度も引き続き患者の登録を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は10症例の登録を予定しており、2023年度までに合計6症例の登録が完了した。2024年度も引き続き患者の登録を行っていく予定であり、論文作成に向けて邁進していく。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは肺腫瘍に対するラジオ波焼灼術、マイクロ波焼灼術のいずれもが保険適用外であったが、2022年9月よりラジオ波焼灼術が保険適用となった。 マイクロ波焼灼術の費用負担が相対的に大きくなることから、研究の意義や有効性について患者とよく話し合って症例の登録を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症により、患者の移動が制限されたため、症例登録が予定よりも少なかった。2024年度の物品費、論文作成等に充当する。
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