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2022 Fiscal Year Research-status Report

薬剤耐性・変異株解析可能なリアルタイム次世代シークエンスによる重症感染症迅速診断

Research Project

Project/Area Number 22K07818
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

伊藤 嘉規  日本大学, 医学部, 准教授 (20373491)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 荻 朋男  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords次世代シークエンス / リアルタイムシークエンス法 / ロングリード法 / 重症感染症 / 病原微生物診断
Outline of Annual Research Achievements

重症感染症では、早期診断と適切な抗微生物薬の選択が予後を左右する。そのため、感染症病原診断に現時点で最も優れた可能性をもつロングリード法(5-20kbpの遺伝子断片を解析)・次世代シークエンス法による新規診断法の開発を行う。遺伝子断片の網羅的解析を行うことから、解析検体中のマイクロバイオーム、病原微生物の薬剤耐性遺伝子、ウイルスの変異株を平行して解析可能である。ロングリード法に使用するナノポアシークエンサーは、遺伝子配列の解析に同時平行して解析情報を見ることが可能なため、短時間で微生物を同定することが可能であり「リアルタイムシークエンス法」と表現できる。リアルタイムシークエンス法では、6時間程度で、薬剤耐性情報を含む網羅的な微生物診断が可能となる。ナノポアシークエンサーには、解読精度がショートリードより劣る欠点があり、臨床応用可能なプロトコールの開発が不十分な状況であるが、技術改良が進んでいる。本研究では、重症感染症の網羅的・迅速診断法としてのリアルタイムシークエンス法の基盤的検証を行う。
2022年度は、人工呼吸器管理を要した小児重症呼吸不全患者10例の気管支肺胞洗浄液からRNAを抽出し、リアルタイムシークエンス法およびショートリードシークエンス法で解析し、比較検討した。リアルタイムシークエンス法/ショートリードシークエンス法ともに同一の6例でRSウイルス、エンテロウイルスなどが検出された。リアルタイムシークエンス法とショートリードシークエンス法で総塩基数を揃えた後に、各ウイルスのgenome coverageを比較したところ、リアルタイムシークエンス法が高いcoverageを示すものが多かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

小児重症呼吸器感染症の気管支肺胞洗浄液を用いて、リアルタイムシークエンス法/ショートリードシークエンス法による解析を行うことができ、当初の予定から大きく遅れることなく進められている。

Strategy for Future Research Activity

リアルタイムシークエンス法では、多くの症例で、6時間程度の解析により、薬剤耐性情報を含む網羅的な微生物診断が可能となると考えられる。現在までの解析では、特定の病原微生物や、特定の検体では、相対的に長い解析時間が必要となるなど、解析データを蓄積していくことが、臨床応用を進めていく上では必要である。そのため、リアルタイムシークエンス法の臨床応用の可能性について、解析データの蓄積を目指して、引き続き解析を進める予定。

Causes of Carryover

解析検体数が想定より少なかったため、解析用の予算の一部を次年度へ繰り越した。リアルタイムシークエンス法では、多くの症例で、薬剤耐性情報を含む網羅的な微生物診断が可能となると考えられ、次年度も解析データを引き続き蓄積して、臨床応用に近づける。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] long read sequenceによる小児重症呼吸不全患者の網羅的ウイルス検索2022

    • Author(s)
      山口慎、堀場千尋、福田悠人、春田一憲、武内俊、鈴木高子、鳥居ゆか、河邉慎司、伊藤嘉規、荻朋男、川田潤一
    • Organizer
      第54回日本小児感染症学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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