2023 Fiscal Year Research-status Report
The development of CAR-T therapy targeting FLT3 and CD19 for infant acute lymphoblastic leukemia
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22K07825
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
大曽根 眞也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60708717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳生 茂希 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10572547)
家原 知子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20285266)
今村 俊彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30444996) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CAR-T細胞療法 / JAK阻害剤 / 急性リンパ性白血病 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで作成したCAR-T細胞の効果を向上させるため、併用薬の開発を試みた。JAK2遺伝子変異を伴うALLではJAK阻害剤が有効だが、JAK1/3はT細胞受容体の下流分子で、汎JAK阻害剤はCAR-T細胞の活性化を阻害しうる。そこでJAK2特異的阻害剤とCAR-T細胞を併用し、CAR-Tの抗腫瘍効果が向上するか検討した。 JAK2変異を持つALL細胞株(KOPN49, YCAB5)、JAK2変異のないALL細胞株(REH)を、汎JAK阻害剤ルキソリチニブ、Type I JAK2阻害剤フェドラチニブ、Type II JAK2阻害剤CHZ868で処理した。いずれもKOPN49とYCAB5には抗腫瘍活性を示すも、REHには抗腫瘍活性がなかった。CD19 CAR-T細胞はどの細胞株にも強い抗腫瘍活性を示した。これら細胞株をルキソリチニブ、フェドラチニブ、CHZ868存在下でCD19 CAR-T細胞と共培養すると、ルキソリチニブはCAR-Tの抗腫瘍活性を抑制したが、フェドラチニブとCHZ868は抑制しなかった。またフェドラチニブやCHZ868存在下で、ALL細胞株とCD19 CAR-T細胞を連続共培養すると、CHZ868はJAK2変異の有無に関わらずCAR-Tの抗腫瘍効果を相乗的に向上させ、CAR-T細胞のトランスクリプトーム解析でCHZ868処理群では、メモリーT細胞関連やT細胞自己複製に係るリボソーム蛋白関連遺伝子の発現が亢進していた。さらにREH担癌マウスに対するCD19 CAR-T細胞のin vivo試験で、CHZ868併用群は非併用群と比べ抗腫瘍効果が向上し生存期間が延長した。 CHZ868はCAR-T細胞の抗原刺激による過剰活性化と分化を抑え、メモリー機能や自己複製能を維持し、連続的な抗原刺激でも抗腫瘍効果を維持すると推察され、CAR-Tとの併用の有効性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的を更に発展させ、CAR-T細胞の薬効を向上させる併用療法の開発に着手できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
CAR-T細胞の過剰活性化と免疫疲弊を抑制しうる併用薬の開発と、CD19/FLT3 CAR-T細胞との併用効果について検討をすすめていく。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が予定より順調であり、当初の見込みより物品費が大幅に少なく済んだため、次年度使用額が生じた。 CD19およびFLT3 CAR-T細胞の効果をさらに高めるための併用薬剤の探索を目的とした実験の物品費等に使用する計画である。
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Research Products
(11 results)