2022 Fiscal Year Research-status Report
早産低出生体重児における動脈硬化前病変進展メカニズムの解明
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22K07842
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
石川 貴充 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (30402283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯嶋 重雄 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (00339144)
加藤 芙弥子 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (10462798) [Withdrawn]
北形 綾一 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (20938758)
内山 弘基 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (30840516)
上野 大蔵 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (30940837)
内田 博之 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (40938809)
瀬川 祐貴 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (50939890)
大石 彰 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80402337)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 早産児 / 低出生体重児 / 動脈硬化 / 酸化ストレス / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
小児期における動脈硬化進展の実態とその分子機序については未だ明確でない。その中でも早産低出生体重児、特に出生体重1500g未満の極・超低出生体重児や在胎28週未満の超早産児は将来的な動脈硬化発症のリスク因子と考えられているものの、そのエビデンスは極めて乏しい。申請者は先行研究で新生児の腹部動脈内膜中膜複合体(aIMT)を高分解能超音波で測定し、母体および新生児の要因との関連を評価することにより、在胎不当過小児のaIMT増大が動脈硬化をはじめとした心血管疾患につながる可能性があることを報告した。本研究では新生児期に特化した動脈硬化関連新規バイオマーカーの開発、高解像度超音波検査による血管構造の詳細な評価、そしてエピジェネティクス解析により、早産低出生体重児における動脈硬化前病変進展のメカニズムを解明する。具体的には①小児期酸化ストレスマーカー基準値の確立と有用性の検討、②高解像度超音波を用いた極・超低出生体重児の大動脈血管壁の観察および動脈硬化との関連の探索、③早産低出生体重児におけるNrf2遺伝子プロモーター領域のDNAメチル化解析を計画している。これらにより小児期動脈硬化早期診断方法の確立と患者毎のリスク層別化、ならびに新生児医療の包括的治療戦略の構築を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は小児期酸化ストレスマーカー基準値の確立と有用性の検討のため、先行研究を含めた対象者において、酸化ストレスマーカーの一つであるROM(reactive oxygen metabolite)の測定を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では目標症例数には及ばないものの、上記の通り検体採取・測定が開始されており、今後データの収集をさらに進めてゆく。症例の蓄積については今後もリクルートを進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
検討症例数が予定より少なくバイオマーカー測定試薬等の支出が少なかったため。
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Research Products
(1 results)