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2022 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of novel functions of prosaposin in autophagy

Research Project

Project/Area Number 22K07856
Research InstitutionKawasaki Medical School

Principal Investigator

石塚 佑太  川崎医科大学, 医学部, 講師 (50614179)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松田 純子  川崎医科大学, 医学部, 教授 (60363149)
鎌尾 浩行  川崎医科大学, 医学部, 講師 (30388946)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsプロサポシン / 網膜色素変性症 / グリオーシス / リソソーム / オートファジー
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、プロサポシン過剰発現マウスに見られる視細胞選択的な細胞死のメカニズムをリソソーム機能とオートファジーの異常に着目して明らかにすることである。本年度はまず、野生型およびプロサポシン過剰発現マウス(ヘテロ、ホモ接合体)の眼球を生後経時的に採取し、網膜視細胞脱落の経時的変化を外顆粒層の細胞数(桿体・錐体細胞数を反映)を指標とし定量解析した。その結果、ホモ接合体マウスでは生後2週齢より視細胞の脱落が観察され始め、6週齢においてほぼ完全に脱落することが明らかとなった。また、視細胞脱落に伴うグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)陽性細胞(ミュラー細胞)の増加が網膜全層に見られたことからグリオーシスの発生が示唆された。これらプロサポシン過剰発現マウスの網膜病変は網膜色素変性症に酷似している。しかしながら、グリオーシスが視細胞死の原因か結果としての表現型なのかは現時点では不明であり、今後検討する。
一方、各遺伝子型マウスの眼球組織およびマウス胎仔線維芽細胞(MEF)を用いた生化学的解析ではリソソームタンパク質の増加およびリソソーム酵素活性の上昇やオートファジーの亢進などを示唆する結果が得られた。興味深いことに、網膜病変を含めたこれらの変化はヘテロ接合体マウスよりホモ接合体マウスの方が大きく、プロサポシン発現量に正の相関を示した。これらの結果は、プロサポシンは網膜機能維持に重要である一方、その異常発現が網膜視細胞死の原因である可能性を強く示唆している。また、リソソームやオートファジー機能を可視化・定量する細胞内プローブや貪食能の解析法を選定し、実験条件の検討を開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

網膜病変の経時的変化の定量解析を完了した。また、各遺伝子型マウスからMEFを樹立し、それらを用いたプロサポシン過剰発現によるリソソーム・オートファジー機能の評価系を確立した。さらに、ヒト網膜色素上皮細胞株であるARPE-19への一過性のプロサポシン過剰発現のための種々の発現ベクターやリソソーム機能を可視化・定量する評価系の準備も研究計画に沿って進めており、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

初年度に各遺伝子型マウスから樹立したMEFやプロサポシンを過剰発現させたARPE-19のリソソーム機能やオートファジーの変化を生化学的に解析する。具体的には、PSAPの過剰発現によるリソソーム機能やオートファジーフラックスの変化をウェスタンブロッティングや免疫染色により定量解析する。また、脂質代謝を液体クロマトグラフ質量分析により解析できるよう準備を進め、PSAPの過剰発現による網膜色素上皮の貪食能の変化をファゴサイトーシス解析により検討する。各遺伝子型マウスより調製した初代培養網膜色素上皮、MEFやPSAP過剰発現ARPE-19細胞に、蛍光標識したザイモサンや大腸菌粒子を添加し、細胞への取り込みおよび分解をFACSおよび蛍光顕微鏡により評価する。

Causes of Carryover

初年度は眼球組織切片を用いた一般染色(ヘマトキシリン・エオジン染色など)やMEFなどの培養細胞を用いた生化学実験を主に行っており想定より使用額が少なかったが、次年度には研究計画に沿って免疫組織化学染色や培養細胞への遺伝子導入などを行う計画であり、それらに必要な抗体や遺伝子導入試薬の購入費、リソソーム機能解析のためのFACSなど、研究計画に沿って使用する予定である。

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Published: 2023-12-25  

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