2022 Fiscal Year Research-status Report
POU1F1 βアイソフォーム異常にもとづく先天性下垂体機能低下症の疾患概念確立
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22K07859
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
秋葉 和壽 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, リサーチアソシエイト (10649974)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 下垂体 / アイソフォーム / 成長 / POU1F1 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1.POU1F1 βドメイン領域のバリアント頻度・表現型の解明、2.POU1F1 βアイソフォームの機能の解明 の2点である
1.POU1F1 βドメイン領域のバリアント頻度・表現型の解明: 2022年度は代表研究者の所属する研究室に依頼のあった成長ホルモン分泌不全症疑い患者のうち、原因が同定されていない症例のDNA検体を用いて該当領域のバリアントの有無を確認した。結果は49症例を解析し、バリアント陽性検体は0であった。 2.POU1F1 βアイソフォームの機能の解明: 2022年度はすでに作成したPOU1F1αアイソフォームにTurboIDを結合させた融合タンパク質を発現するHeLa細胞に加え、POU1F1βアイソフォームを発現する細胞株、コントロールに使用する核内以降シグナル(NLS)をTurboIDに結合したTurboID-NLSを発現した細胞株を樹立した。いずれの細胞株でも対象タンパク質が核内に局在することを確認した。これらの安定発現株を用いて近接性ラベリングを実施した。現在その結果を解析中である。マウス作製に関しては対象とするバリアントを有する系統を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検体の解析、細胞実験、マウス実験ともに予定通り進んでいる。以上から、概ね順調と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度、臨床検体の解析に関しては引き続きバリアント検索を行う。細胞実験では、TuboIDを用いた近接性ラベリングの解析を行う。さらにそこで得られた知見に対して追加実験を予定している。マウスに関しては今回得た系統の表現型の解析を行う。
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Causes of Carryover |
解析費用の値上がりにより、一部の解析を次年度に回した。この結果として2022年度から2023年度への繰越金が発生した。
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