Rett症候群・MECP2重複症候群に対する発現量調整可能なAAV遺伝子治療開発

2022 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 22K07896
• Research Institution: Jichi Medical University
• Principal Investigator: 小島 華林 自治医科大学, 医学部, 准教授 (00468331)
• Project Period (FY): 2022-04-01 – 2025-03-31
• Keywords: MECP2 / Rett症候群 / AAV

Outline of Annual Research Achievements

小児神経疾患は単一遺伝子異常疾患が多いが、そのほとんどは治療法がない。これらはAAVベクター遺伝子治療が強く期待されている。MECP2遺伝子の機能喪失によるRett症候群及び発現過剰になるMECP2重複症候群の遺伝子治療開発を行っている。MECP2は遺伝子発現量が0でも2倍になっても重症疾患を発症する。そのため、導入遺伝子の発現量を調整可能な遺伝子治療として、AAVベクターと核酸医薬品等の併用やプロモーター開発を行い、疾患モデルマウスや患者iPS細胞から作成した大脳皮質オルガノイドを用い有効性を確認する。発現調整可能な遺伝子治療を確立することで、多くの難治性疾患へも応用可能となる。(1)CRISPR-Casシステムを使用したMECP2発現制御,(2)MECP2挿入AAVベクターの応用を中心に開発を進める。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

治療用AAVベクターを作成し培養細胞で解析中である。

Strategy for Future Research Activity

ベクターを培養細胞、患者iPS細胞、オルガノイド、モデルマウスに投与し、MECP2発現量と表現系解析を行う。

Causes of Carryover

今年度は、購入済みの培地等を使用できた。オルガノイド培地等は消費期限が短く、来年度以降に多く使用するため、来年度購入のため繰越とした。