2022 Fiscal Year Research-status Report
Creating early diagnosis and severity assessment methods for fetal inflammatory response syndrome combined with neonatal blood inflammation markers and perinatal maternal clinical information
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22K07936
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
岩井 正憲 熊本大学, 病院, 講師 (80467993)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 絨毛膜羊膜炎 / 臍帯炎 / 予測スコア / 新生児血炎症マーカー / プロカルシトニン / 胎児炎症反応症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
「適切な新生児血の炎症マーカーと、母体臨床評価項目の選定」については、在胎28週未満106例を対象として検討した。新生児血炎症マーカーとして、生後2時間以内及び生後12~36時間に測定した血清プロカルシトニン(PCT)、C反応性蛋白(CRP)、白血球数、顆粒球数を、母体臨床評価項目として、分娩時の母体温、母体白血球数、前期破水、抗生剤投与、ステロイド投与、羊水混濁を検討対象とした。 胎児炎症症候群と有意に相関するRedline分類中等症以上の絨毛膜羊膜炎(CAM)、及び臍帯炎に対する各炎症マーカーの検出力の評価及びカットオフ値の設定はROC解析を用いて行った。得られた各マーカーのカットオフ値及び各母体臨床評価項目を変量として、多変量解析を行ない有意に関連する因子、及び予測式の係数から、CAM及び臍帯炎の予測スコアを作成した。 中等症以上のCAMについては、生後2時間以内のPCT>0.4μg/Lを2点、生後12~36時間のCRP>0.1mg/Lを1点、白血球数>11000/μLを1点として、合計2点以上で感度96.4%、特異度79.2%で予測できた。また中等症以上の臍帯炎については、生後2時間以内のPCT>0.45μg/Lを2点、白血球数>10000/μLを1点、生後12~36時間のPCT>10.7μg/Lを1点、白血球数>17500/μLを1点として、合計3点以上で感度96.3%、特異度78.9%で予測できた。母体臨床評価項目につていは、予測式に反映されなかった。この内容はActa Paediatrica 2023; 112: 726-733に掲載された。 出生時臍帯血中サイトカイン・ケモカインの評価、及びFIRSスコアの作成と新生児合併症の評価については検体及び臨床データを蓄積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「早産児血液炎症マーカーと母体情報の組み合わせによる胎児炎症反応症候群評価法」を作成する第1段階である、胎児炎症反応症候群と有意に相関している中等症以上の絨毛膜羊膜炎、臍帯炎の予測については、超早産児106例の解析が終了し、今回検討した新生児血炎症マーカーのみの組み合わせで良好な予測スコアが作成できることが判明した。論文を作成し、Acta Paediatricaに採用され、既に掲載された。ここまでは2022年度の進捗として順調である。 次に臍帯血中サイトカイン・ケモカインの評価、及びFIRSスコアの作成と新生児合併症の評価については、現在検体及び臨床情報を蓄積中であるが、検体採取開始が半年ほど遅れたこととと、出生数が減少していることもあり、当初予定した症例数の4分の1程度となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、前年度に引き続き研究参加者、検体、臨床情報の蓄積を行っていく。10月頃から出生時臍帯血サイトカイン・ケモカインと新生児の各炎症マーカーの関連性について解析を行う予定であったが、検体数が十分集まらない可能性がある。この点については、対象を32週未満から37週未満の早産児及び正期産児まで拡大しすることで対応が可能と考えている。新生児の炎症マーカーは出生時ストレスの影響を受けること、在胎週数によって産生力が異なることが報告されており、在胎週数を正期産児まで拡大することで、その影響を加味した検討が可能となると考えている。 この検討結果を元に、胎児炎症反応症候群の評価、予測スコアの作成に適切な炎症マーカーの選択を行っていく。 臨床情報の集積の遅れについては、今後症例数が増えていくことで、解析に必要な情報量は得られると考えている。
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Causes of Carryover |
熊本市民病院に設置予定であった卓上マイクロ冷却遠心機について、同院NICUで他研究用に既に血清処理ができる体制ができており、新たに購入することを見送ったため約50万円の支出が減少しました、また、検体採取数が検体測定キットの測定数に至っておらず、購入を見送ったため、検体測定キットについても約20万円分の購入を見送りました。
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