2022 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム編集による非アルコール性脂肪肝炎の新規治療法開発
Project/Area Number |
22K08013
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
今村 道雄 広島大学, 病院(医), 講師 (40403513)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 非アルコール性脂肪肝炎 / PNPLA3 / 遺伝子編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者の疾患進行に関係する一塩基多型(SNP)であるPNPLA3-I148M変異は、疫学研究において肝臓の脂肪化や線維化、HCCのリスクを上昇させることが報告されている。マウスモデルで肝脂肪および線維化についての報告があるが、ヒト肝細胞ではこのような実験データは示されていないため、遺伝子編集を用いて病態モデルを確立することを試みた。従来のCRISPR-CAS9システムではオフターゲットの影響が強く、In-delを生じる可能性があるが、Prime editingはDNAおよびRNAでのオフターゲット効果の低下が期待できるため、これを用いてPNPLA3 rs738409の遺伝子編集を試みることとした。Prime Editor プロトスペーサ標的の選定を行い、rs738409編集用Prime Editingベクター(pegRNA/epegRNA/ngRNA)を作製した。これらのシステムとPE5を組み込み、GFPをP2A配列で結合させたオールインワンプラスミドを開発した。Poly-L-Lysineコートした96well plateにHEK293T細胞を15000/well撒き、同日90 ng/wellのLipofectamin LTXを用いてtransfectionさせた。72時間後に蛍光顕微鏡でGFPが発現し、transfection成功が期待される細胞が存在していることを確認した。トリプシンで細胞を剥がし、DNeasy Blood & Tissue Kit でDNAを抽出した。PCRで増幅し、ゲル精製後BigDye Terminator v3.1を用いてseq PCRを行った。ABI PRISM 3130xl Genetic Analyzerでシークエンスを確認すると、標的部位に43%のC to Gの編集が起こっていた。
|