2023 Fiscal Year Research-status Report
新規SRC制御分子FAXCによる肝内胆管癌幹細胞の維持機構
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22K08085
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
佐藤 賢一 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (10282055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (40509262) [Withdrawn]
藤盛 春奈 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 研究員 (80882935)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 胆管がん |
Outline of Annual Research Achievements |
肝内胆管癌は有効な治療標的に乏しい難治癌である。癌幹細胞は癌組織中の亜集団であり、その幹細胞性故に転移・再発の主因とされている。私たちは、癌幹細胞関連遺伝子のスクリーニングを行った結果、哺乳細胞ではこれまでまったく報告のない X遺伝子が造腫瘍能やスフェア形成能といった幹細胞性に必要であることを見いだした。この分子機序を追うなかで、X は Y チロシンキナーゼのリン酸化に必要な分子であることを突き止めた。Y はもっとも代表的な癌遺伝子であり、悪性度を亢進させる分子であるが、癌組織中の遺伝子変異には乏しく、その悪性化機序は解明されたとは言い難い。本課題では、X が Y経路を介して癌幹細胞性を亢進させるという仮説の元に、その分子機構を明らかにし、阻害薬のスクリーニング系を樹立する。これによって、今まで知られていない X 関連経路が明らかになると共に、新しい肝内胆管癌標的治療を確立できる。今年度はX分子の細胞内機能を明らかにするために、あらためてRNAseqを実施した。その結果、複数の経路に関わることが示唆された。それらに関して、in vitro実験を実施し、より確からしい結果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書の通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
計画書に従い実行する。
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Causes of Carryover |
今年度の研究は、RNAseqのドライ解析が大きな役割を占めたため、予定より支出が少なかった。ドライ解析の結果を基に、最終年度ではwet解析を中心に行うので、残額が全て必要になる予定である。
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