2023 Fiscal Year Research-status Report
N-ミリストイル化を介したオートファジー制御機構の解明と新しい心不全治療法の開発
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22K08161
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
冨田 湧介 福島県立医科大学, 医学部, 病院助手 (80921923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三阪 智史 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (50793080)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心不全 / N-ミリストイル化 / 蛋白翻訳後修飾 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全の病態において不良なタンパク質の蓄積が関与しており、心不全の発症進展を防ぐために心筋細胞内の恒常性維持機構が備わっている。オートファジーは、タンパク質の品質管理機構の重要な仕組みであるため、オートファジーの異常は心不全を含めて様々な疾患と関連する。タンパク質のN-ミリストイル化は重要な翻訳後修飾であるが、心筋細胞におけるミリストイル化基質タンパクの網羅的解析により、オートファジーに関連するタンパク質GLIPR2をその候補分子の一つとして同定した。本研究はオートファジーにおけるGLIPR2ミリストイル化の意義を解明し、心臓における役割を明らかにすることを目的とする。2022年度は、N-ミリストイル化を受けない変異型GLIPR2の意義を評価するため、N末端2番目のグリシンをアラニンに変異させたG2A変異型、N末端3番目のリジンをアルギニンに変異させたK3R変異型、その両方を持つG2A/K3R変異型GLIPR2のコンストラクトを作成した。2023年度はこのコンストラクトをH9c2細胞に導入し、オートファジー促進/抑制状態やAngiotensin IIなどの病的状態での細胞内局在、オートファジー関連分子、生存率を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
N-ミリストイル化不全GLIPR2コンストラクトを用いた実験系を確立し、オートファジー促進/抑制状態や病的状態におけるGLIPR2の細胞内局在やオートファジー関連分子の動態、生存率が評価できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
N-ミリストイル化不全GLIPR2の病的意義の動物モデルでの実験系を確立し、N-ミリストイル転移酵素 (NMT) をターゲットとした遺伝子治療によるN-ミリストイル化促進による心不全モデルマウスのレスキューを予定する。
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[Presentation] Reduced Fetuin-A levels are associated with exercise intolerance in patients with heart failure and predict the risk of adverse outcomes2023
Author(s)
Yusuke Tomita, Tomofumi Misaka, Yukiko Sugawara, Fumiya Anzai, Yu Sato, Yusuke Kimishima, Tetsuro Yokokawa, Takamasa Sato, Masayoshi Oikawa, Atsushi Kobayashi, Akiomi Yoshihisa, Yasuchika Takeishi
Organizer
American Heart Association Scientific Sessions(国際学会)
Int'l Joint Research