2022 Fiscal Year Research-status Report
非可逆的電気穿孔法の出力設定最適化と心室性不整脈治療への応用に関する検討
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22K08177
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
因田 恭也 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (10359747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 幸臣 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (60432217)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アブレーション / 非可逆的電気穿孔法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、電界パルスを用いた非可逆的電気穿孔法の設定条件を心筋及び周囲組織の組織学的な検討を踏まえ検討し、さらに心室頻拍心室細動などの難治性不整脈に対する治療 効果を実験的に検討することである。 まず、この研究にはパルス電界発生装置が必要である。非可逆的電気穿孔法に使用するパルス電界発生装置の製作を依頼したところ、その完成に時間がかかり、2023年3月にようやく装置が完成した。しかし、パルス電界の幅、頻度などの設定に問題があり、現在装置を修理中である。そのため本装置を用いての実験検討はこれから始めるところである。パルス幅は100マイクロsecと狭いdurationから設定可能であり、二相性の波形も設定でき、心電図同期も可能で、頻度などの設定調節も可能である。今後ウサギ筋肉にて検討を行う。 そのため、本装置が到着するまでの間、遺伝子導入に用いるパルス電界発生装置を用いて、肉片にて通電効果を確かめているところである。この装置は我々が予定していた1000Vでなく、300V程度の出力のみで、出力が弱く、パルス幅や頻度も異なっており、十分な効果が期待できないものの、パルスの条件による効果の違いを検討し得ると考えた。数例の検討であるが、心筋焼灼可能であり、心筋に非可逆的なダメージの作成が確認された。また房室結節付近への通電により、心拍数の減少が確認され、房室ブロック作成可能であることも確認された。現在、焼灼した心筋の組織学的検討も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
パルス電界発生装置作成に予定以上の時間がかかったため。当初予定していた実験が行うことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
パルス電界発生装置は、すでにほぼ完成に近く、数か月以内に手に入る予定である。パルス幅、パルス間隔、パルス回数、パルス波形(単相性/二相性)、電界の大きさを可変できる仕様の機器であり、ウサギ心室筋での最適な通電条件を検討する予定手ある。。
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Causes of Carryover |
予定されていた実験ができなかったことにより、ウサギ購入などの費用が使えなかったため。次年度のウサギ購入に所要する予定である。
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