2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of pathophysiology of non-pulmonary artery-derived atrial fibrillation based on genomic information and application to optimal treatment
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22K08184
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中野 由紀子 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (10397911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 浩一 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 メディカルゲノムセンター, センター長 (50373288)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心房細動 / 非肺静脈起源 / GWAS |
Outline of Annual Research Achievements |
発作性心房細動1013症例のうち、肺静脈から心房細動が誘発された症例を肺静脈起源と定義し、肺静脈以外から心房細動が誘発された症例を非肺静脈起源と定義した。非肺静脈起源を149例に肺静脈起源を864例に認めた。非肺静脈起源の起源としては上大静脈、左心房後壁、左心房前壁、心房中隔、室上陵、冠静脈洞などであった。臨床的指標としては、非肺静脈起源の症例の方が有意に若かった。GWASを用いた非肺静脈起源関連遺伝子の検出を目的として、発作性心房細動1013症例のGWASを行い、非肺静脈起源149例と肺静脈起源864例で比較を行った。その結果、18個の一塩基多型(SNP)がP<1e-5で示唆的有意性を示した。MAGMA Gene-Set Analysisを行い、IL6の制御に関わるGO-term(12個の遺伝子で構成される)が有意差を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GWAS解析は終了したが、TWASで非肺静脈起源に有意なSNPは検出できず、様々な解析を加えて、IL6の制御に関わるGO-termを検出できた。解析に時間がかかったが、当初の予定に近い速度で進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
IL-6が炎症に関わる因子であるため、今後は肺静脈起源と非肺静脈起源で血中のIL-6濃度を測定する予定である。
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Causes of Carryover |
TWASで有意なSNPが見つからず様々な解析を行いかなりの時間を要したため、本来行うはずであったタイピングまで行えず、令和4年度に180万円の残額が生じた。炎症に関与するパスウェイが関与することが明らかになったので、今後、炎症に関わるIL-6やその他のマーカーの血中濃度の測定、GWASで恣意的有意差のあるSNPのタイピング、それらのSNPのアレルと発現量の関連などの研究を行う予定である。
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