2022 Fiscal Year Research-status Report
心房細動と炎症の関連を解明するための心房筋炎症免疫細胞の単一細胞遺伝子解析
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22K08206
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福沢 公二 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (70535856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江本 拓央 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (80855023)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心房細動 / 免疫細胞 / 単一細胞遺伝子発現解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
方法:左心耳切除術を受けた4人の心房細動患者から組織を入手した。サンプルはCD45陽性免疫細胞によってソートし、10X platform を使用してシングルセルライブラリーを構築した。対照として健康なドナーから採取した3つの左房組織の公開データセットを使用し、我々が採取した心房細動患者の左心耳組織の免疫細胞の特徴を解析した。各免疫細胞集団に対する心房細動の持続時間の影響を評価した。 結果:NK細胞を含む骨髄系とT細胞系の2つの大きなクラスターと、B細胞やマスト細胞を含むその他の小さなクラスターが検出された。心房細動群におけるT細胞の割合は、対照群に比べ有意に高かった。骨髄系細胞は、9種類の異なるクラスター;2種類のLYVE1+常在型、TREM2+およびIL1B+炎症性マクロファージ(古典的単球)、非古典的単球、好中球、および3種類の樹状細胞を含む4種類のマクロファージクラスター、に分類された。LYVE1+常在マクロファージの割合は低下し、その他のマクロファージ、単球、好中球、樹状細胞の割合は上昇していた。持続性心房細動(7日~1年)では、長期持続性心房細動(1年以上)よりもIL1B+炎症性マクロファージの比率が高かった。心房細動群から得られた組織では、透過型電子顕微鏡で、近隣の心筋細胞から機能不全のミトコンドリアをマクロファージが貪食する像が観察された。心房細動群においてのみ、central memory CD4+およびCD8+細胞とresident memory CD8+細胞が検出され、左房組織で二次的な免疫応答が起こっていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究を順調に進め、上記結果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプル数を増やし、これまでの結果と併せ、最終結果をまとめ、論文投稿の準備を行う。
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Causes of Carryover |
学会発表などの旅費に計上した金額を使用しなかった。また、研究に使用する試薬、RNAシークエンス解析費用などが当初計画よりも少額であったため。本差額は、翌年度分請求する助成金と併せ、学会出張旅費、追加サンプルに対する試薬、RNAシークエンス解析費用に充てる。
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