2022 Fiscal Year Research-status Report
内皮型NO合成酵素制御および血管内皮機能調整における時計遺伝子DEC1の役割
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22K08207
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
丸橋 達也 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (10727069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 幸仁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (40346490)
中島 歩 広島大学, 医系科学研究科(医), 共同研究講座教授 (40448262)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 血管内皮機能 / 時計遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
抑制的時計遺伝子differentiated embryo chondrocyte 1 (Dec1)は、liver kinase B1 (LKB1) のリン酸化を抑制することでadenosine monophosphate-activated protein kinase (AMPK) のリン酸化を抑制することが示唆されている。本研究では、血管内細胞にて、DEC1発現が、LKB1/AMPKを介して、内皮型一酸化窒素合成酵素 (eNOS: endothelial nitric oxide synthase) のリン酸化および、血管内皮機能に及ぼす影響について検討を行っている。 6週齢の野生型マウスとDEC1ノックアウトマウスから血管内皮細胞の単離・培養を行い、①大気下野生型マウス内皮細胞、②低酸素下野生型マウス内皮細胞、③大気下DEC1ノックアウトマウス内皮細胞、④低酸素下DEC1ノックアウトマウス内皮細胞において、LKB1、AMPK、eNOSそれぞれのリン酸化/発現について比較検討を行った。②低酸素下野生型マウス内皮細胞にてDEC1の発現が増加することが確認された。③大気下DEC1ノックアウトマウス内皮細胞にてeNOSリン酸化が亢進することが確認された。また、③大気下DEC1ノックアウトマウス内皮細胞にてLKB1リン酸化およびAMPKリン酸化が亢進することが確認された。現在、AMPKリン酸化阻害薬であるcompound Cにて、③大気下DEC1ノックアウトマウス内皮細胞のeNOSリン酸化が抑制されるかどうか確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大動脈リング実験に着手できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
野生型マウスとDEC1ノックアウトマウス(8週齢、雄、各6匹ずつ)の経時的な血圧をテレメトリー自動血圧測定によって計測を行い、血圧と血圧変動パターンにDEC1がどのように関与しているかを検討する。
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