2023 Fiscal Year Research-status Report
Role of pulmonary endothelial dysfunction in idiopathic pulmonary hypertension
Project/Area Number |
22K08276
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 憲文 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60436483)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肺動脈性肺高血圧症 / 血管内皮障害 / 血管新生 / BMPR2遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺動脈性肺高血圧症(PAH)では、血管内皮成長因子の発現が増強しており肺動脈の内腔狭窄・閉塞などに関与すると考えられるが、内皮機能制御に関わる分子機序は明らかでない。申請者らは組織透明化技術と多光子励起レーザー顕微鏡を用いて、マウスの肺葉全層の微小構造を三次元で可視化する新システムを開発し、低酸素性肺高血圧症において二次元の病理組織学的検討では検出困難であった血管新生様式を見出した(Circulation 2021;144:1452)。2022-2023度、遺伝子発現解析などの結果、この現象に重要な因子PGC1aを同定し、低酸素環境での病初期の適応反応に重要な役割を担っていることを報告した(JCI insight 2023;e162632)。さらに、CRISPR-Cas9システムを用いてヒトPAHの原因遺伝子変異を導入したBmpr2ノックインマウス(Bmpr2-KI)を作成し、血管内皮特異的に因子PGC1aを欠損させたところ、このBmpr2-KI:eKOマウスは、通常大気下で高度の肺高血圧を発症し叢状病変に類似した病変像を呈した。2024年度は、このマウスについて、免疫組織学的検討や遺伝子発現解析などを行って表現型を解析するとともに、シングルセル/核マルチオミックス解析や三次元病理解析システムを用いて、PAHの新たな治療標的因子や進展過程に重要なシグナル伝達機構を同定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子発現解析などの結果、低酸素性肺高血圧症で見出した血管新生に重要な因子PGC1aを同定し、低酸素環境の病初期における役割(適応反応)を解明した。さらに、CRISPR-Cas9システムを用いてヒトPAHの原因遺伝子変異を導入したBmpr2ノックインマウスを作成し、PGC1aを血管内皮特異的に欠損させたマウスを作成したところ、通常大気下で高度の肺高血圧を発症し、叢状病変に類似した病変像を呈していた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のPAHモデルマウス(Bmpr2-KI:eKOマウス)について、免疫組織学的検討や遺伝子発現解析などを行って表現型を解析するとともに、シングルセル/核マルチオミックス解析や三次元病理解析システムを用いて、PAH発症・進展に関わる分子機序を時空間的にも明らかとする。特に代償期から非代償期(悪化)への起点となる分枝点を探索することで、PAHの新たな治療標的因子や進展過程に重要なシグナル伝達機構を同定したい。
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Causes of Carryover |
実験に使用を予定していた物品(消耗品)の入手が、他施設などでの需要の増加により供給が逼迫し、通常より入手に時間を要したために、年度内での納入と研究の完了が困難となった。翌年度4月には納入予定で、全体の研究計画を変更することなく実験を実施できると判断している。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] PGC1α-mediated angiogenesis prevents pulmonary hypertension in mice2023
Author(s)
Fujiwara, T. Takeda, N. Hara, H. Ishii, S. Numata, G. Tokiwa, H. Katoh, M. Maemura, S. Suzuki, T. Takiguchi, H. Yanase, T. Kubota, Y. Nomura, S. Hatano, M. Ueda, K. Harada, M. Toko, H. Takimoto, E. Akazawa, H. Morita, H. Nishimura, S. Komuro, I.
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Journal Title
JCI Insight
Volume: 8
Pages: e162632-e162632
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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