• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

線維芽細胞・マクロファージの相互作用に着目した肺線維化の病態解明

Research Project

Project/Area Number 22K08277
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

齋藤 朗  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90591412)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 漆山 博和  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20725303)
堀江 真史  大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60732659)
鹿毛 秀宣  東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (80513390)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords線維芽細胞 / マクロファージ / 気管支上皮細胞 / 肺胞上皮細胞 / 初代培養 / RNAシーケンス
Outline of Annual Research Achievements

肺移植を受けた患者由来の切除肺組織の解析を通じて肺線維化の分子メカニズムの解明を目指すこととした。研究倫理審査の承認および呼吸器外科の協力を得ることができ、臨床検体の収集・保管・解析のフローが構築されている。病理学的診断や画像所見などの臨床情報と統合して解析を進めることができ、臨床的関連性の高い研究を展開することが可能となっている。
同一患者の切除肺組織から、線維化の強い部位と正常に近い部位を採取し、RNA-seqによる網羅的遺伝子発現解析を行ったところ、コラーゲンなどの細胞外基質やプロテアーゼの発現レベルの違いが確認できた。線維化の病態との関連が推測される、新規性の高い分子を絞り込み、その機能解析を進めている。対象とする分子の肺組織内での発現の局在や発現量の違いについては、免疫組織化学染色やRNA in situ hybridizationを活用して検討している。
同一患者から複数の初代培養肺線維芽細胞を樹立して比較検討したところ、線維化の強い部位に由来する細胞では、コラーゲンゲル収縮能が高いことが確認できた。サイトカイン刺激に対するシグナル応答性などの違いも明らかになっている。個体差による結果の変動を想定して、複数の患者由来の検体を活用して解析を進めている。
肺線維化におけるマクロファージの関与については、ブレオマイシン誘導性の肺線維症マウスモデルを活用し、マクロファージの遊走を抑制する新規薬剤の効果を検討している。マクロファージの肺組織への集積が低下することに伴い、細胞外基質の沈着や筋線維芽細胞の増生が抑制されることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

肺移植を受けた患者由来の切除肺組織から線維芽細胞を樹立できているが、間質マクロファージや肺胞マクロファージの分取については技術的に難易度が高く達成できていない。
またbulk RNA-seq解析は実施できているが、single-cell RNA-seq解析は細胞調整の段階での条件検討が進まず実施できていない。なおsingle-cell RNA-seq解析についてはマウス肺由来の肺胞上皮細胞を対象として条件検討が重ねられており、データの解析が進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

マウス肺や患者由来の切除肺組織から肺胞上皮細胞や気管支上皮細胞の初代培養を樹立する手法については、細胞分取・維持培養などの手法が確立されている。
ひきつづき線維芽細胞とマクロファージの相互作用に着目する一方で、上皮細胞と線維芽細胞の相互作用も解析対象とする方針に軌道修正し、上皮細胞の長期維持培養、オルガノイド培養、ALI培養などを活用した機能解析についても取り組むこととした。
これにより、上皮の傷害・修復の異常(上皮細胞)、炎症応答の増幅・持続(マクロファージ)、細胞外基質の蓄積とリモデリング(線維芽細胞)、などの病態プロセスを多面的かつ総合的に検証することができると期待している。

Causes of Carryover

研究の進捗が遅れたため

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results)

  • [Journal Article] An integrative epigenomic approach identifies ELF3 as an oncogenic regulator in ASCL1-positive neuroendocrine carcinoma2023

    • Author(s)
      Horie M, Tanaka H, Suzuki M, Sato Y, Takata S, Takai E, Miyashita N, Saito A, Nakatani Y, Yachida S.
    • Journal Title

      Cancer Science

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1111/cas.15764.

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] ASCL1 regulates super-enhancer-associated miRNAs to define molecular subtypes of small cell lung cancer2022

    • Author(s)
      Miyakawa K, Miyashita N, Horie M, Terasaki Y, Tanaka H, Urushiyama H, Fukuda K, Okabe Y, Ishii T, Kuwahara N, Suzuki HI, Nagase T, Saito A.
    • Journal Title

      Cancer Science

      Volume: 113(11) Pages: 3932-3946.

    • DOI

      10.1111/cas.15481.

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi