2023 Fiscal Year Research-status Report
シングルセル解析を用いた運動誘発性気道リモデリングの包括的検討
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22K08278
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小屋 俊之 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90444158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 亜美 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60827674)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 運動誘発性気道収縮 / 気道リモデリング / シングルセル解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動誘発性気道収縮のマウスモデルを使用して、気道リモデリングのメカニズムをscRNA-seqを使って、1細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析を行い、運動負荷に伴う気道ストレスが及ぼす細胞レベルの影響を解析し、病態を詳細化することを目的としている。 マウスを使用した運動誘発性気道収縮モデルはすでに確立しており(Ueno H, Koya T.et al. Am J Respir Cell Mol Biol. 2020;63:57-66)、このモデルを元に、運動負荷期間の改変モデルを作成する(現在プロトコール検討中)。運動負荷後に採取した肺はPBSで十分に還流したのち、気道および肺全体の細胞を酵素で処理し、FACSAriaTMを用いて死細胞除去かつシングルセル単離を行う。 これまでの実験結果から、上皮細胞から産生されるシスティニルロイコトリエンが気道収縮・気道リモデリングに関与していることを示されている。その中でEGFリガンドである、amphiregulinの気管支肺胞洗浄液中で運動期間に比例して上昇することも示されている。システィニルロイコトリエンとamphiregulinの関連性について、amphiregulinノックアウトマウスを使って解析する。 また、scRNA-seq (10xGenomics, Chromium) については細胞単離後のライブラリー作成からシークエンス、解析パイプラインCell Rangerでのデータ処理までは外部機関に委託する予定である。コストの問題から厳選した検体を使用するため、予備実験を綿密に行う必要があり、それに時間を要する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実働部隊である大学院生の臨床業務との分業が円滑に進まず、実験量が極端に低下したことと、実験の再現性を確認する時間が予想以上に必要としたため、進捗は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
3月より担当大学院生が増員されたため、実験は進んでいる。現在遺伝子改変マウス(予備実験で使用するamphiregulinノックアウトマウス)を使った実験を行っており、結果も出始めている。
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Causes of Carryover |
当初の実験計画より実験数、マウス購入が下回ったため、余剰金が生じた。本年度は当初の計画に調整するように実験数を増やす計画であるとともに、シングルセル解析を外部委託するため、支出が増えることが予想される。
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