2022 Fiscal Year Research-status Report
Analyses of the effects of autophagy-fatty acid metabolism crosstalk on kidney dysfunction
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22K08306
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上條 祐司 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 准教授 (50377636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 祐幸 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (40252663)
田中 直樹 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (80419374)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腎臓病 / 脂肪酸代謝 / PPARα / autophagy / 飢餓 / 虚血再灌流 / 酸化ストレス / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脂肪酸代謝の主要転写調節因子であるペルオキシソーム増殖剤活性化受容体α型 (PPARα)の近位尿細管特異的遺伝子欠損マウスや不飽和脂肪酸欠乏食を用いて、腎における脂肪酸代謝機能低下や不飽和脂肪酸欠乏に伴うautophagyの変調を明らかにし、さらに様々な腎臓病進展機序(尿蛋白負荷、虚血再灌流、腎毒性物質、尿管結紮など)における関与について解析することを目的とする。 腎臓病におけるautophagy-脂肪酸代謝クロストークの意義の基礎的知見を得ることで、尿細管のPPARαや脂肪酸代謝に着目した新規の腎臓病治療・予防法の開発に貢献し、新たな研究分野を開拓することを目指す。 2022年度は、PPARα近位尿細管特異的遺伝子欠損マウスを確立し、様々なモデルマウスを作成し、その表現型変化について観察した。飢餓負荷を加えた場合には、PPARα近位尿細管特異的遺伝子欠損マウス群において野生型群と比較し、高度の低血糖を示すことを発見し学会報告した。また、虚血再灌流モデルを作製した場合には、PPARα近位尿細管特異的遺伝子欠損マウス群において有意な尿細管障害が生じており、強い酸化ストレスや炎症性変化が認められることを発見し学会報告した。現在、これらの表現型の変化をもたらすメカニズムにおいてautophagyの関与がないか検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PPARα近位尿細管特異的遺伝子欠損マウスの樹立に成功し、様々な腎障害モデルを作製し表現型変化について観察できている。これらの表現型機序においてautophagyの変調の有無について検討することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに高脂肪食持続摂取による肥満腎症モデル、糖尿病性腎臓病モデルとしてストレプトゾトシン誘発モデルを作製する予定である。様々な表現型変化は認められているので、これらの機序について生化学的、病理学的に解析する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症の影響により実験計画に遅れが生じ、次年度使用額が生じた。次年度使用額は当初の予定通り、消耗品費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)