2022 Fiscal Year Research-status Report
黄体形成ホルモン受容体を介した鉱質コルチコイド受容体関連高血圧発症機序の解明
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22K08342
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
市原 淳弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60203105)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 黄体形成ホルモン / アルドステロン / ミネラルコルチコイド受容体 / アンジオテンシンII |
Outline of Annual Research Achievements |
黄体形成ホルモン(LH)高値がアルドステロン産生およびミネラルコルチコイド受容体(MR)活性化に及ぼす影響を「学術的な問い」として検証することを目的に、令和4年度において以下の研究を実施し結果を得た。 ヒト副腎癌細胞HAC15を用いて、アンジオテンシンII存在下でLH200 ng/ml、16時間後の評価で以下を検討した。 ①cAMP-PKA経路の検討:HACにおいて、Forskolin、8-bromo-cAMP負荷がアルドステロン産生酵素CYP11B2mRNAの発現を増加させた。さらに、アンジオテンシンII+LH負荷によるアルドステロン産生酵素CYP11B2mRNA増加に対して、Adenylate cyclase inhibitor KH7、PKA inhibitor H-89、CREB inhibitor 666-15の前投与は、その発現増加を抑制した。 ②Ca2+シグナル関連分子の検討:HACにおいて、LH負荷がアンジオテンシンIIタイプ1受容体mRNA発現に影響しなかった。また、CaCl2 2mM負荷による培養液中Ca2+増加は、アルドステロン産生酵素CYP11B2mRNAの発現を増加させた。さらに、アンジオテンシンII+LH負荷によるアルドステロン産生酵素CYP11B2mRNA増加に対して、SERCA inhibitor Tapsigargine、PLC inhibitor Neomycin sulfate前投与は、その発現増加を抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに研究が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度で得た結果に対して、蛋白レベルでの確認検証を、ウエスタンブロット法を用いて行う。また、卵巣摘出ラットを作成し、副腎におけるアルドステロン産生とその関連因子を評価し、性ホルモン補充療法による改善効果を検討する。
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