2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of virtual network of medical terms of chronic kidney disease
Project/Area Number |
22K08346
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
神田 英一郎 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40401377)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病 / 人工知能 / リーマン多様体 / ネットワーク / ビッグデータ / 深層学習 / 自然言語処理 / 圏論 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病(CKD)患者の腎・生命予後の正確な予測は、病態解明と治療法開発において重要な指標となる。そこで、「医学文献データと患者ビッグデータを基盤とするCKD病態ネットワークを構築し、実際のCKDの病態を解明すること」を目的として研究に着手した。 2022年度までの成果:CKD患者の予後と合併症発症を予測する3つのAIモデルを発表した。まず、高カリウム血症エピソード後の死亡、透析および心血管イベントを予測するXGB modelを開発した(Nutrients, 2022)。次に、2型糖尿病患者における糖尿病性腎症または心不全の発症を予測するXGB modelを作成した (Kanda E. Sci Rep, 2022)。さらに、アウトカム(末期腎不全または死亡)の発生を高精度で予測するrandom forest modelを開発し、WEBシステムとして公開した(Kanda E. PLOS Digit Health, 2022)。 2023年度の成果:自然言語処理 (NLP) AIによるCKD患者の予後予測モデルの理論的基盤とNLP AIモデルを開発した(Kanda E. Sci Rep. 14:1661, 2024)。まず、CKDに関する大量の医学文献をNLP AIにより解析し、得られた医学用語ベクトルにより構成された医学用語バーチャル空間を構築した。次に、このバーチャル空間へ、CKD患者のリアルワールドデータを変換・移動することに成功した。また、最新数学の圏論を理論基盤とした数学モデルにより、この患者データの変換において、医学的意義が保存されることを証明した。さらにバーチャル空間内のリーマン多様体的距離が、CKD予後と強く相関することが分かった。これらの成果によって、NLP AIによって構築された医学用語バーチャル空間は、リアルワールドを反映していることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CKD患者データを基盤とした3つの機械学習モデルの開発を通して、末期腎不全、死亡、心血管疾患、糖尿病性腎症の発症などの様々なアウトカムイベントの発生を、AIが正確に予測できることを示した。また、CKDだけでなく糖尿病や高K血症などを合併した患者を対象にしても高精度な予測が可能なことを示した。さらに、CKD患者の予後予測WEBシステムの開発・実装に成功した。 また、NLP AIによって構築された医学用語バーチャル空間では、医学用語が医学的意義を保持しつつネットワークを構築していた。つまり、医学用語バーチャル空間が、CKDの病態を表出できることが示された。これらの解析結果から、NLP AIモデルは、CKDの病態を反映する情報空間を作成し、この情報空間はCKDのリアルワールドを反映することが示された。 これまでの研究成果により、AIを臨床に実装する際に必要な、高精度の予測能を備えたAIモデルの開発、NLP AIによる異種データの統合とCKDの病態の解析、そしてWEBシステムの実装技術が、開発された。これらの研究を通して、医療AIの研究開発から実装に至るまでの戦略と課題が明確になった。以上から、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究により、リアルワールドデータだけでなく医学文献のテキストデータをAIで解析することにより、統合した情報空間が構成されることが分かった。また、この情報空間は、CKDの病態・概念を表すネットワークを内包しており、このネットワークによりCKD患者のアウトカム発生を高精度に予測することが可能であることが分かった。そこで、次の研究課題を検討する。 (1)CKDの理論基盤の構築:このネットワークの特徴を明らかにすることは、CKDの病態解明に役立つと考えられる。精緻なネットワークの解析には、CKDを数学的に詳しく解析しなければならない。そこで、CKDステージを数学的に拡張し、応用数学モデルを使用できる数学モデルを構築する。 (2)NLP AIの実装:本研究のNLP AIの解析は、CKD以外の疾患でも活用することができる。そこで、対象を拡張するとともに、実臨床への活用を目指し、NLP AIのシステムの開発を目指す。
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Research Products
(23 results)
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[Journal Article] Preoperative elevated eosinophils in peripheral blood for prediction of postoperative recurrence of chronic subdural hematoma2023
Author(s)
Matsubara Maoki, Yagi Kenji, Minami Yukari, Kanda Eiichiro, Sunada Yoshihiro, Tao Yoshifumi, Takai Hiroki, Shikata Eiji, Hirai Satoshi, Matsubara Shunji, Uno Masaaki
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Journal Title
Journal of Neurosurgery
Volume: 139
Pages: 708-713
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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