2022 Fiscal Year Research-status Report
Multi-omics approaches for precision medicine of IgA nephropathy
Project/Area Number |
22K08366
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
高橋 和男 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90631391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 宗士郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00805012)
中嶋 和紀 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 准教授 (10442998)
坪井 直毅 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50566958)
大山 友香子 藤田医科大学, 医学部, 助教 (70879717)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | IgA腎症 / バイオマーカー開発 / 精密医療 / プロテオミクス / 補体 |
Outline of Annual Research Achievements |
IgA腎症(IgAN)の精密医療実現を目指し,多層オミックス情報と臨床情報の統合的解析から病態毎の層別化を試みている。腎生検で診断されたIgA腎症患者(日本人 60例,ギリシャ人 63例)のIgA糖鎖構造を比較し,IgA腎症患者では人種に共通し血中IgA1のO結合型糖鎖の数そのものが少ないことを報告した(Ohyama Y et al. iScience 2022)。 IgA免疫複合体に含有するタンパク質を相対定量解析することで,IgA腎症とその他腎疾患・健常者を分けるバイオマーカー候補として補体系タンパク質を同定した。さらにこの補体系タンパク質はステロイド薬治療後に著明に低下することが明らかとなり活動性評価マーカーとして,ELISA検出系を現在開発中である。同定した補体系タンパク質については診断マーカー,活動性評価マーカーとして特許出願した(特願2023-072454)。IgA腎症腎生検検体の糸球体プロテオミクスに関して,レーザーマイクロダイセクションを用いた質量分析法のプロトコールを確立し,前述の補体系タンパク質がその他腎疾患に比しIgA腎症では糸球体に多く発現することを明らかとした。今後例数を上げて病理学的な意義を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は学内大型機器の使用中断のためオミックス解析が予定通り進まなかったが,バイオマーカー候補を同定し特許出願を行ったためおおむね順調に進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたバイオマーカー候補タンパク質の検出系を確立し,別のコホートで検証を行い臨床応用を目指す。IgA腎症の精密医療実現に向けて多層オミックス解析を進める。
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Causes of Carryover |
学内の大型機器のトラブルによりオミックス解析に遅延が生じたため
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Research Products
(3 results)