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2023 Fiscal Year Research-status Report

メラノーマにおける複数の変異遺伝子を候補とした個別化リキッドバイオプシー法の確立

Research Project

Project/Area Number 22K08388
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

宇原 久  札幌医科大学, 医学部, 教授 (40201355)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords悪性黒色腫 / リキッドバイオプシー / デジタルPCR
Outline of Annual Research Achievements

メラノーマ患者について原発巣と一部の症例については転移リンパ節における当施設で開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルを用いて変異のある遺伝子群を複数検出した。また、一部の症例については保険収載されているパネル検査の結果を利用した。これらの結果に基づき、各患者に特化した変異遺伝子を複数検出するためのプライマーを作成した。患者から経時的に採取して保存している血漿からデジタルPCRを用いて、設定した変異遺伝子の検出を試みた。4症例において、病勢と相関してdriver変異のみならず非driver変異も検出できた。興味あることに当施設で作成したパネル検査で同定した遺伝子群は病勢の悪化によって増加したが、保険収載されているパネル検査で同定された遺伝子が病勢悪化時も増加しない症例があった。その後の検討でこの症例において保険収載されているパネル検査で同定された変異遺伝子はgerm lineに存在することが判明した。患者毎に特化した複数の変異遺伝子を末梢血から経時的に検出する手技(リキッドバイオプシー)は単独のdriver遺伝子のみを追う検査よりも感度が優れている可能性が示された。さらにこの方法は画像検査を補填する病勢の把握に有効であるだけではなく、実際に増加してくる遺伝子群を確認することで分子標的薬の選択にも有効である可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

メラノーマ患者について原発巣と一部の症例については転移リンパ節における当施設で開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルを用いて変異のある遺伝子群を複数検出した。また、一部の症例については保険収載されているパネル検査の結果を利用した。これらの結果に基づき、各患者に特化した変異遺伝子を複数検出するためのプライマーを作成した。患者から経時的に採取して保存している血漿からデジタルPCRを用いて、設定した変異遺伝子の検出を試みた。4症例において、病勢と相関してdriver変異のみならず非driver変異も検出できた。興味あることに当施設で作成したパネル検査で同定した遺伝子群は病勢の悪化によって増加したが、保険収載されているパネル検査で同定された遺伝子が病勢悪化時も増加しない症例があった。その後の検討でこの症例において保険収載されているパネル検査で同定された変異遺伝子はgerm lineに存在することが判明した。患者毎に特化した複数の変異遺伝子を末梢血から経時的に検出する手技(リキッドバイオプシー)は単独のdriver遺伝子のみを追う検査よりも感度が優れている可能性が示された。さらにこの方法は画像検査を補填する病勢の把握に有効であるだけではなく、実際に増加してくる遺伝子群を確認することで分子標的薬の選択にも有効である可能性が示された。現在症例を増やして実用化に向けて検出方法の安定性を確立する予定である。

Strategy for Future Research Activity

メラノーマ患者について原発巣と一部の症例については転移リンパ節における当施設で開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルを用いて変異のある遺伝子群を複数検出した。また、一部の症例については保険収載されているパネル検査の結果を利用した。これらの結果に基づき、各患者に特化した変異遺伝子を複数検出するためのプライマーを作成した。患者から経時的に採取して保存している血漿からデジタルPCRを用いて、設定した変異遺伝子の検出を試みた。4症例において、病勢と相関してdriver変異のみならず非driver変異も検出できた。興味あることに当施設で作成したパネル検査で同定した遺伝子群は病勢の悪化によって増加したが、保険収載されているパネル検査で同定された遺伝子が病勢悪化時も増加しない症例があった。その後の検討でこの症例において保険収載されているパネル検査で同定された変異遺伝子はgerm lineに存在することが判明した。患者毎に特化した複数の変異遺伝子を末梢血から経時的に検出する手技(リキッドバイオプシー)は単独のdriver遺伝子のみを追う検査よりも感度が優れている可能性が示された。さらにこの方法は画像検査を補填する病勢の把握に有効であるだけではなく、実際に増加してくる遺伝子群を確認することで分子標的薬の選択にも有効である可能性が示された。現在症例を増やして実用化に向けて検出方法の安定性を確立する予定である。

Causes of Carryover

研究方法の確立のため、限られた症例ついて慎重な検討を行った結果、試薬類の血液検体の増加が予測され、研究費は試薬類、プライマー作成の委託、学会発表、論文作成、投稿料などに関して使用予定である。

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Published: 2024-12-25  

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