2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of simple measurement method of autoreactive IgE and treatment algorithm in chronic spontaneous urticaria
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22K08393
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
葉山 惟大 日本大学, 医学部, 助教 (40647187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英樹 日本大学, 医学部, 准教授 (10323544)
岡山 吉道 日本大学, 医学部, 准教授 (80292605)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 慢性特発性蕁麻疹 / IgE / オマリズマブ / マスト細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本大学医学部附属板橋病院皮膚科のCSU患者で、オマリズマブで加療した61人を解析した。投与開始時とオマリズマブ投与開始12週後の血清を用いて解析を行った。過去の報告の方法を改良して確立した高感度free IgE測定系を用い、血清中のfree IgE値を測定した。Total IgE値はカルテ情報を参照した。蕁麻疹の重症度の評価にはurticaria activity score 7 (UAS7) を用いた。UAS7では、6点以下でコントロール良好と判定されることから、6点以下を治療のresponder、7点以上をnon-responderの2群に分類した。 free IgE測定系を改良し測定感度を従来法の4.69 ng/mlから1.17 ng/mlへと4倍に高めることができた。Responderとnon-responderの2群間ではpre-free IgE値、pre-total IgE値に統計学的に有意差がみられ、オマリズマブ投与開始8から12週後以降少なくとも投与開始約28から32週までの治療効果を予測できることが分かった。さらに、投与開始12週後のpost-free IgE値が34.26 ng/ml以上であると、投与開始約28から32週後において治療効果があると予測できることが分かった。また、post-total IgE値が483.6 ng/ml 以上であると、オマリズマブ投与開始後12から16週後における有効性があると推定できることが分かった。一方で、投与前の抗IgE自己抗体濃度が1823 ng/ml以上ではオマリズマブ投与開始0から4週後のオマリズマブの効果が期待できないことが分かった。 オマリズマブ治療を開始する前に治療の有効性の有無をあらかじめ予測することで、治療の最適化や医療経済的負担の軽減につながることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
free IgE測定系を改良しより鋭敏な測定系を確立できた。投与開始12週後のpost-free IgE値が34.26 ng/ml以上であると、投与開始約28から32週後において治療効果があると予測できることが分かった。また、post-total IgE値も483.6 ng/ml 以上であると、オマリズマブ投与開始後12から16週後における有効性があると推定できることが分かった。これらのことからfree IgEとtotal IgEはともにバイオマーカーとして有用であることが分かった。また、オマリズマブ投与前の抗IgE自己抗体濃度が1823 ng/ml以上ではオマリズマブ投与開始0から4週後のオマリズマブの効果が期待できないことが分かり、抗IgE自己抗体も有用なバイオマーカーであることが分かった。自己免疫性IgEの簡便な検査法の開発はそれほど進まなかったものの、オマリズマブのバイオマーカーに関しては著名な進歩があったたため、おおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
free IgEとtotal IgEは投与後の早い段階でオマリズマブの効果予測因子となりえることが分かったが、投与前に予測を立てにくい。それに対して抗IgE自己抗体は投与前に効果の予測ができた。今後は抗IgE自己抗体がオマリズマブの効果をどのように減弱するかに注目して研究を進めていきたい。また、オマリズマブが抑制していると考えられる自己反応性IgEの測定法の開発も進めていきたい。
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Causes of Carryover |
以前から同様の研究を行っていたため、実験器具などを使用することができ新規購入は行わなかった。R5年度はIgE自己抗体の測定法の開発を進めていきたい。もともとR5年度ではIgE自己抗体の測定の外注を行う予定であったが、研究を早く進めるためにR4年度の未使用額はIgE自己抗体測定の外注の追加に用いる。サンプル数を増やすことにより、さらに正確な測定法の開発を行うことができる。
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Research Products
(4 results)