2022 Fiscal Year Research-status Report
骨髄移植症例を用いたHLA近傍ゲノム領域における急性GVHD新規感受性多型の同定
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22K08465
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
鈴木 進悟 東海大学, 医学部, 助教 (30589776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 教授 (00317744)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 急性GVHD / HLA |
Outline of Annual Research Achievements |
急性移植片対宿主病 (aGVHD)は、古典的HLA遺伝子5座 (HLA-A, -B, -C, -DRB1, -DQB1) を患者・ドナー間でマッチさせた骨髄移植症例であっても約半数の症例で発症する。申請者らは、その分子機序を理解にするためのaGVHD 関連解析を先行的に実施した結果、HLA-A座のテロメア側に位置する150 kbからなる連鎖不平衡 (LD) ブロック内にaGVHDと強く関連する遺伝的多型をHLA-F-AS1座に同定した。しかし、HLA-F-AS1座そのものが急性GVHDと相関するのか、それともLDブロック内の別の座位がより強い感受性を示すのかについては不明である。そこで、HLA-F-AS1座が座位するLDブロックにおける網羅的な多型解析を実施し、得られるSNPs情報を用いたゲノム相関解析から真のaGVHD感受性多型を同定することを目的とした。 急性GVHDの重症度を考慮して選抜した患者・ドナー99ペア (計198検体)を供試し、Long-ranged PCR法を用いてLDブロックにおける網羅的な多型解析を次世代シーケンサーにより実施した。その結果、198検体から、データベースに登録されている1573箇所および未登録の262箇所の合計1835箇所のSNPsを検出した。次いで、得られた多型データにおける患者・ドナー間でのマッチおよびミスマッチの分布を比較したところ、150kbの内、テロメア側の約130kbに患者・ドナー間でのミスマッチが集中し、残り20kb中のSNPsはその殆どが患者ドナー間で一致するSNPsであった。今後は、得られた多型データを用いてaGVHD発症群と非発症群間、さらにはaGVHDのグレード別に分けた統計解析を実施することで、真のaGVHD感受性多型の同定を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、患者・ドナー99ペア (計198検体)を供試し、Long-ranged PCR法を用いてLDブロックにおける網羅的な多型解析により網羅的な多型を抽出した。さらに、得られた多型の患者・ドナー間でのマッチおよびミスマッチの分布を明確にした。これらのことから、本研究課題はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたSNPsデータを用いてドナーと患者間で比較し、両者間の適合度と急性GVHDとの間で相関解析を行い、急性GVHDと相関する感受性多型を特定する。さらに相関解析により特定された感受性多型からDNA多型マーカーを設定し、フォローアップ検体のジェノタイピングを行うことで、真のaGVHD感受性多型の同定を目指す。
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Causes of Carryover |
昨今の物価上昇に伴い、予定の物品が購入出来なかったために生じた。費用は試薬消耗品の購入に当てる。
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Research Products
(1 results)