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2023 Fiscal Year Research-status Report

骨髄移植症例を用いたHLA近傍ゲノム領域における急性GVHD新規感受性多型の同定

Research Project

Project/Area Number 22K08465
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

鈴木 進悟  東海大学, 医学部, 助教 (30589776)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 椎名 隆  東海大学, 医学部, 教授 (00317744)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsヒト白血球抗原(HLA) / 急性移植片対宿主病(急性GVHD)
Outline of Annual Research Achievements

申請者らは、急性移植片対宿主病(急性GVHD)発症と相関する未知の感受性多型がヒト白血球抗原(HLA)遺伝子近傍のゲノム領域に位置すると仮説を立て、日本骨髄バンクの検体保存事業で収集された非血縁者間骨髄移植(UR-BMT)患者・ドナー338ペア(計676検体)を用いた急性GVHD相関解析を実施し、急性GVHD発症と強く相関する感受性多型をHLA-A座のテロメア側の連鎖不平衡(LD)ブロックに位置するHLA-F-AS1座に同定した。このLDブロックは約150kbの長さであることから、HLA-F-AS1座そのものが急性GVHDと相関するのか、それともブロック内の別の座位がより強い感受性を示すのかについては不明である。本申請ではHLA適合UR-BMT 338ペアを用いてHLA-F-AS1座が座位するLDブロック(HLA-Fゲノム領域)における網羅的な多型解析を実施し、得られるSNPs情報を用いたゲノム相関解析から真の急性GVHD感受性多型を同定することを目的とした。申請者らは、急性GVHDの重症度を考慮して選抜した患者・ドナー123ペア(計246検体)におけるHLA-Fゲノム領域の塩基配列を決定しSNPsを抽出した。次いで患者・ドナーにおけるSNPsのマッチおよびミスマッチと急性GVHDの重症度との間にて相関解析を実施した。その結果、123ペア(246検体)から計1642ヶ所のSNPsを検出し、そのSNPsは0から508ヶ所/ペアのGVH方向のミスマッチSNPsに分類された。次いで患者ドナー間123ペアのミスマッチと急性GVHDグレード間との関連解析を行った結果、34ヶ所のSNPsはいずれかのグレードにて有意差(P<0.05)を認めた。さらにENCODEデータベースとの比較解析から、HLA-F座のエンハンサー上に位置する可能性のある2ヶ所のSNPsを検出した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

患者・ドナー123ペア(計246検体)におけるHLA-Fゲノム領域の塩基配列を決定しSNPsを抽出した。次いで患者・ドナーにおけるSNPsのマッチおよびミスマッチと急性GVHDの重症度との間にて相関解析を実施した。その結果、123ペア(246検体)から計1642ヶ所のSNPsを検出し、そのSNPsは0から508ヶ所/ペアのGVH方向のミスマッチSNPsに分類された。次いで患者ドナー間123ペアのミスマッチと急性GVHDグレード間との関連解析を行った結果、34ヶ所のSNPsはいずれかのグレードにて有意差(P<0.05)を認めた。さらにENCODEデータベースとの比較解析から、HLA-F座のエンハンサー上に位置する可能性のある2ヶ所のSNPsを検出した。

昨年度から供試検体が増えたが、当初の計画通り急性GVHD 関連候補多型の選抜までを終えることが出来たことから本研究課題はおおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画通りに、候補遺伝的多型を含むゲノム領域のRNA 発現解析を実施する。まずはドナー由来のRNA-Seqのリード配列を用いて、HLA-F座のアレル毎にマッピングされたリード数をそのアレルの発現量とし、HLA-F座のエンハンサー上に位置する可能性のある2ヶ所のSNPsにおける遺伝子型との関連性を調査することで、2ヶ所のSNPsが、HLA-F座に与える影響を精査し、移植におけるHLA-F座の発現量が急性GVHD発症に及ぼす影響を明らかにする。

Causes of Carryover

2023年の年度末に支払い予定であった研究補助員への人件費の費用確定に時間が掛かってしまったため、差額が生じてしまった。残金の用途についてはPCRまたはシークエンス関連消耗品へ充当する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] HLA-Fゲノム領域における新規急性GVHD感受性多型の探索2023

    • Author(s)
      鈴木進悟、伊藤さやか、重成敦子、田中正史、Jerzy K. Kulski、村田誠、森島聡子、森島泰雄、椎名隆
    • Organizer
      第31回組織適合性学会大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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