2023 Fiscal Year Research-status Report
造血幹細胞移植後のトキソプラズマ症診断におけるPCR法の有用性の検討と臨床応用
Project/Area Number |
22K08472
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森 毅彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70296581)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木田 馨 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40793881)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | トキソプラズマ症 / 造血幹細胞移植 / PCR / 等温遺伝子増幅法 |
Outline of Annual Research Achievements |
順調に自施設および他施設からの臨床検体を受け入れ、研究を継続している。トキソプラズマ症は稀少疾患であるため、十分な症例数を蓄積するためには残り1年の研究期間を用いて研究を継続する。 実際に診断に苦慮した症例の検体にてトキソプラズマを検出したことで、確定診断に至り救命できた症例もあり、その有用性を示す、論文発表をすることができた(平手 友章ら。臨床血液 2023; 64: 1275-9)。 また従来までのnested PCRに加えて、より感度が高く、迅速性のある等温遺伝子増幅法であるLAMP(loop-mediated isothermal amplification)法の検討が進み、臨床検体を用いて高い感受性を達成できる検査系の樹立が進んでいる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
着実に検体の保存、そしてPCRやLAMP法による評価が実施できており、検査法に関する論文も執筆して、投稿している。臨床データ等も含めた検討も現在、解析を始めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
R6年度も自施設および他施設からの臨床検体を受け入れ、臨床検体からのトキソプラズマDNAを遺伝子増幅して検出する系の結果を臨床にfeedbackする研究を継続する。 Nested PCRより高感度で簡便であり、独自開発して等温遺伝子増幅法であるLAMP(loop-mediated isothermal amplification)法の検討をさらに進め、学会および論文発表をR6年度に行う。また、その臨床的意義と臨床経過との関連性についても解析を進める。
|
Causes of Carryover |
今年度、国際学会での発表を予定したが、発表する結果に至る事が出来ず、取りやめたため、次年度使用額が発生した。結果も概ね揃ってきており、次年度(R6年度)に発表を予定している。
|
Research Products
(1 results)
-
[Journal Article] 急性骨髄性白血病患者に対する非血縁者間骨髄移植後に発症したトキソプラズマ脳症2023
Author(s)
平手 友章, 北澤 宏展, 坂口 大俊, 秋田 直洋, 長谷川 千尋, 山元 佳, 忽那 賢志, 三木田 馨, 森 毅彦, 濱 麻人, 吉田 奈央
-
Journal Title
臨床血液
Volume: 64
Pages: 1275-1279
DOI
Peer Reviewed